第二点所論の点については、原判決の説示は正当である。註。原判決は、「東京都会議員で経済常任委員会の委員会又は委員をしている者は、各経済部門における陳述、請願等を審査し、委員会はその結果に基き採否並びに請願を執行機関に送付すべきものは、その旨の意見を附して都議会議長に報告し、都議会ではその請願の採否につき議決の権限があり、採決の議決のあつたものは、議長から執行機関に送付し、その処理及び結果につき報告を求めることになつていた場合に、前記委員長及び委員が請願書の提出を受け前記手続の下に尽力する趣旨の下に金員を収受することは、職務と密接は関連を有する行為として収賄罪を構成する。」と判断したものである。
都議会議員の職務と密接な関係にある行為と認められる一事例
刑法197条
判旨
共謀共同正犯の成立には、共謀の事実が必要であるが、その認定は第一審判決が挙示した証拠により肯定され得るとした。本判決は、事実認定の妥当性を維持しつつ、上告を棄却したものである。
問題の所在(論点)
被告人間の共謀の事実を肯定した第一審および原審の判断に事実誤認があるか、また共謀共同正犯の成否に関する判断に法令解釈の誤りがあるか。
規範
刑法60条の共謀共同正犯が成立するためには、二人以上の者が特定の犯罪を行うために共同して実行する意思を合致させること(共謀)が必要である。この共謀の事実は、直接的な証拠のみならず、間接事実や諸般の状況を総合して認定することが可能である。
重要事実
被告人Aおよび被告人Bは、第一審において共謀の事実が認定された。被告人側は、上告趣意において共謀の事実の存在を否定し、事実誤認や判例違反を主張したが、判決文からは具体的な事件内容(犯罪の種類や実行行為の詳細)は不明である。
あてはめ
最高裁判所は、被告人Aについて、共謀の事実は第一審判決が挙示した証拠によって肯定するに十分であると判断した。また、被告人Bについても、原判決(控訴審)の説示は正当であり、事実誤認の主張や憲法以外の法令解釈に関する主張は、刑事訴訟法405条の適法な上告理由に当たらないとした。記録に照らしても、職権で破棄すべき事由(刑訴法411条)は認められないと解される。
結論
被告人らの上告を棄却し、共謀共同正犯の成立を認めた原判断を維持した。
実務上の射程
本判決自体は簡潔な決定であるが、実務上、共謀の事実認定が証拠に基づき合理的である限り、最高裁が介入しない姿勢を示している。答案作成上は、共謀共同正犯の成立要件として「共謀(意思の連絡)」の認定が不可欠であることを確認する際の基礎資料となる。
事件番号: 昭和28(あ)4396 / 裁判年月日: 昭和30年6月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】共謀共同正犯が成立するためには、共犯者間において特定の犯罪を行うことについての意思の合致(共謀)が必要であり、その立証には共謀の故意を認めるに足りる証拠を要する。 第1 事案の概要:被告人Aは、相被告人Bと共謀の上、本件犯罪(具体的な罪名は判決文からは不明)を行ったとして起訴された。原判決は両者の…