論旨第一点の所論例外許可価格は、特殊の事情に基く需給を充すため、特定の者に対し販売数量、販売先、時期等を限定して特に許可されたものであつて、本件のような所謂闇取引につき一般業者に対し認められたものではない。それゆえ、原判決は所論のように法令の適用を誤つたものではない。
物価統制令により認められた例外許可価格とそのいわゆる闇取引に対する適用の有無
物価統制令3条,物価統制令4条,物価統制令7条
判旨
いわゆる闇取引において、例外的に許可される価格(例外許可価格)を適用することは認められず、物価統制令違反の成否を判断する際の基準価格は適正に適用されるべきである。
問題の所在(論点)
物価統制令違反の成否を判断するにあたり、いわゆる闇取引に対して「例外許可価格」を適用し、違法性を否定することができるか。
規範
物価統制令等に基づく例外許可価格は、特殊の事情に基づく需給を満たすため、特定の者に対して販売数量、販売先、時期等を限定して特に許可されるべきものであり、一般の取引に当然に適用されるものではない。
重要事実
被告人が、法令で定められた統制額を超える価格で取引を行ったとして物価統制令違反に問われた事案。弁護人は、本件取引には「例外許可価格」が適用されるべきであり、原判決は法令の適用を誤っていると主張して上告した。
事件番号: 昭和26(れ)654 / 裁判年月日: 昭和26年10月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】供述が検察事務官の強制に基づくものであるとの主張があっても、記録上その強制の事実が認められない限り、当該供述録取書の証拠能力は否定されない。自白の任意性に疑いがない以上、憲法違反の問題も生じない。 第1 事案の概要:被告人Aは、第一審および原審の公判廷において、本件の検察事務官による聴取書(供述録…
あてはめ
本件取引は、特定の許可要件(数量、販売先、時期の限定等)を満たさない「いわゆる闇取引」である。例外許可価格は、特定の事情下で個別具体的に許可される性質のものであり、一般業者による闇取引について認められる余地はない。したがって、通常の統制額を基準とした原判決の判断に誤りはない。
結論
本件闇取引に例外許可価格は適用されず、被告人の上告を棄却する。
実務上の射程
統制価格制度下における例外規定の厳格な解釈を示すものである。現在の実務上、物価統制令が直接問題となる場面は限定的だが、行政上の許可や特例措置の射程を判断する際の基本的視点として参考になる。
事件番号: 昭和26(れ)2446 / 裁判年月日: 昭和27年10月31日 / 結論: 棄却
一 自給塩を決定の除外事由なしに販売する場合の統制額は、塩専売法にもとずく賠償価格ではなく、塩売捌規則に定める販売価格である。 二 原判決が右統制額として賠償価格を挙示していても、それが右販売価格を超えるものであるときは、その擬律の誤は未だ刑訴第四一一条にあたらない。
事件番号: 昭和26(れ)1958 / 裁判年月日: 昭和26年10月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再上告の理由が刑事訴訟法応急措置法17条所定の適法な理由に当たらない場合、当該再上告は棄却されるべきである。 第1 事案の概要:被告人A及び被告人Bが、下級審の判決に対して再上告を申し立てた事案である。再上告人はそれぞれの趣意書において上告の理由を主張したが、その内容が適法な再上告理由を構成するか…