判旨
事実誤認または量刑不当を理由とする上告は、刑訴応急措置法17条所定の上告理由に該当しないため、適法な上告理由とは認められない。
問題の所在(論点)
事実誤認または量刑不当の主張が、刑訴応急措置法17条に規定される適法な上告理由に該当するか。
規範
上告審において適法な上告理由として認められるためには、刑訴応急措置法17条(現行刑訴法405条等参照)に規定された事由に該当しなければならず、単なる事実誤認や量刑不当の主張はこれに含まれない。
重要事実
被告人および弁護人は、原判決に対し事実誤認および量刑不当を理由として再上告を申し立てた。
あてはめ
被告人および弁護人の主張は、いずれも原判決の事実認定の誤りや科された刑罰の不当性を指摘するものである。しかし、これらは法律に定められた限定的な上告事由(憲法違反、判例違反等)のいずれにも当たらないため、上告の適否を判断する枠組みの外にあるといえる。
結論
本件再上告は、適法な上告理由を欠くため棄却される。
実務上の射程
本判決は、上告審の構造が事後審であることを前提に、上告理由が限定されていることを示している。司法試験答案においては、上告審の不服申立理由を論じる際、事実誤認等の主張が直ちに上告理由にならないことを示す根拠として利用できる。
事件番号: 昭和26(あ)2354 / 裁判年月日: 昭和26年10月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】単なる量刑不当または事実誤認の主張は、刑事訴訟法405条所定の上告理由に当たらない。 第1 事案の概要:被告人および弁護人が、原判決の事実認定に誤りがあること、および量刑が重すぎて不当であることを理由として上告を申し立てた事案である。判決文からは具体的な犯罪事実の詳細は不明である。 第2 問題の所…