判旨
控訴審において被告人が第一審判決の認定事実に不服がないとした場合、控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則に基づき、事実関係を争点とせずに審判を行うことは適法である。
問題の所在(論点)
被告人が第一審の事実認定に不服がない場合に、特例規則に従って審理を行うことの適法性、および刑事訴訟法405条、411条の適用要件の存否。
規範
旧刑事訴訟法事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則(昭和23年最高裁判所規則第27号)に基づき、被告人が第一審判決の認定事実に不服がない場合には、裁判所は当該認定事実を前提として審判を行うことができる。また、上告審においては刑事訴訟法405条の上告理由に該当しない限り、原判決の維持を原則とする。
重要事実
被告人が第一審判決の認定事実に対して不服がない旨を表明したため、原審(控訴審)は「旧刑事訴訟法事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則」5条および6条に従い審判を行った。被告人側はこの手続き等を不服として上告した。
あてはめ
本件において、原判決は第一審の事実に被告人が不服を持たなかったことを理由に特例規則を適用しており、手続きに何ら違法は認められない。また、記録を精査しても職権により判決を取り消すべき刑事訴訟法411条の事由も認められないため、上告理由は当たらないと評価される。
結論
本件上告には刑事訴訟法405条所定の上告理由がなく、かつ同法411条を適用すべき事由も認められないため、棄却されるべきである。
実務上の射程
本判決は旧法下での特例規則の適用に関するものであるが、現行法下においても被告人が争わない事実を前提とした審理の適法性や、上告審の事後審的性格を裏付ける趣旨で参照される。
事件番号: 昭和26(れ)1213 / 裁判年月日: 昭和26年10月18日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人の供述が犯罪事実の認定に用いられておらず、被告人自身も認定事実に不服がないと述べている場合、違憲の主張は単なる訴訟法違反の主張にすぎず、上告理由に当たらない。 第1 事案の概要:被告人が上告審において違憲を主張したが、第一審判決では被告人の供述を犯罪事実認定の証拠として採用していなかった。ま…