判旨
最高裁判所のした決定に対しては、刑事訴訟法上、抗告の申立てをすることは許されない。最高裁判所の決定を対象とする不服申立ては不適法であり、棄却されるべきである。
問題の所在(論点)
刑事訴訟において、最高裁判所がした決定に対して抗告の申立てを行うことが可能か。換言すれば、最高裁判所の決定に更なる上訴(抗告)を認める規定が存在するか、その適法性が問題となる。
規範
最高裁判所がした決定に対する抗告は、刑事訴訟法上の制度として認められない。したがって、最高裁判所の決定を不服として抗告を申し立てることは不適法である。
重要事実
申立人が、最高裁判所の既になした決定に対して不服を抱き、抗告の申立てを行った事案である。
あてはめ
刑事訴訟法の規定上、最高裁判所は終審裁判所であり、その決定に対して抗告を認める明文の規定はない。本件申立ては最高裁判所の決定を対象とするものであるから、同法に照らして許容されない手続である。したがって、本件申立ては不適法なものとして、刑訴法426条1項の規定を準用・適用して処理されるべきである。
結論
本件申立ては不適法であるため、棄却される。
実務上の射程
最高裁判所の判断(決定)が最終的なものであることを確認する判決であり、最高裁に対する不服申立ての手段が極めて限定的(刑事訴訟法上は原則不可)であることを示す。実務上、最高裁決定に対する通常の抗告は門前払いされることを意味する。
事件番号: 昭和25(す)257 / 裁判年月日: 昭和26年12月26日 / 結論: 棄却
本件は当裁判所第二小法廷がさきに、本件申立人がした上告の申立について、その上告趣意は刑訴四〇五条各号所定の事由に該当しないものとして、同四一四条、三八六条一項三号により右上告を棄却した決定に対し、別紙のごとき理由により異議を申立てるものであるが、右のごとき当裁判所の決定に対し、異議の申立を許す規定は存在しないのであるか…
事件番号: 昭和26(し)102 / 裁判年月日: 昭和26年12月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所は、裁判所法7条2号に基づき、法律が特に認めた場合に限り抗告について裁判権を有する。本件抗告はこれに該当しないため、不適法として棄却されるべきである。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して本件抗告を申し立てた事案である。判決文上、抗告の対象となった原裁判の具体的な内容や、抗告人が…
事件番号: 昭和26(し)90 / 裁判年月日: 昭和26年12月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所は、裁判所法7条2号に基づき、法律が特に最高裁判所に抗告することを認めた場合に限り裁判権を有する。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てたが、当該抗告は法律において最高裁判所への申し立てが特別に認められている類型ではなかった。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所が…
事件番号: 昭和28(す)536 / 裁判年月日: 昭和28年11月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした上告棄却の決定に対しては、抗告をすることが許されないだけでなく、これに代わる異議の申立てをすることも許されない。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所がなした上告棄却の決定(刑訴法414条、386条2項)に対し、不服として異議の申立てを行った。なお、具体的な事案の内容については…
事件番号: 昭和26(し)34 / 裁判年月日: 昭和26年6月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所のした決定に対しては、もはや抗告その他の不服申立てをすることは許されない。 第1 事案の概要:抗告人は、最高裁判所が既になした決定に対し、不服を抱き、重ねて抗告の申立てを行った。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所が行った決定に対し、抗告その他の不服申立てをすることが認められるか。刑事…