判旨
最高裁判所は、裁判所法7条2号に基づき、法律が特に最高裁判所に抗告することを認めた場合に限り裁判権を有する。
問題の所在(論点)
最高裁判所が抗告事件について裁判権を有するための要件、および法律の明文規定がない抗告の適法性。
規範
裁判所法7条2号により、最高裁判所が抗告について裁判権を有するのは、法律が特に最高裁判所に対して抗告を申し立てることを認めている場合に限定される。
重要事実
抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てたが、当該抗告は法律において最高裁判所への申し立てが特別に認められている類型ではなかった。
あてはめ
本件抗告について検討するに、裁判所法7条2号は最高裁判所の権限を限定的に定めている。本件は、同条項が予定する「法律が特に最高裁判所に抗告を申し立てることを認めた場合」に該当しない。したがって、本件抗告には裁判権が及ばず、手続上の要件を欠くものといえる。
結論
本件抗告は不適法であり、棄却されるべきである。
実務上の射程
最高裁判所への特別抗告や跳躍上告等の例外規定がない限り、通常の抗告の窓口として最高裁判所を利用することはできないという裁判所法の基本構造を示す。実務上は、不服申立ての対象となる裁判の種類に応じた適法な申立先を確認する際の基礎となる。
事件番号: 昭和26(し)102 / 裁判年月日: 昭和26年12月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所は、裁判所法7条2号に基づき、法律が特に認めた場合に限り抗告について裁判権を有する。本件抗告はこれに該当しないため、不適法として棄却されるべきである。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して本件抗告を申し立てた事案である。判決文上、抗告の対象となった原裁判の具体的な内容や、抗告人が…
事件番号: 昭和25(し)56 / 裁判年月日: 昭和25年11月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求棄却決定に対する最高裁判所への抗告の可否について、裁判所法及び刑訴応急措置法に基づき、特別の規定がない限り許されないと判断した。 第1 事案の概要:抗告人Aは、原審がした再審請求棄却決定を違法であるとして、最高裁判所に対し抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):再審請求棄却決定に対し…
事件番号: 昭和25(し)46 / 裁判年月日: 昭和25年12月15日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対して直接抗告を申し立てることができるのは、法律が特に認めた場合に限られる。本件は法律上の例外規定に該当せず、不適法な申し立てとして棄却されるべきである。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てたが、当該申し立てが法律上、最高裁判所に対して直接行うことができる特定の…
事件番号: 昭和22(つ)9 / 裁判年月日: 昭和23年2月17日 / 結論: 棄却
最高裁判所が「上告」と「訴訟法において特に定める抗告」とについて裁判權を有することは裁判所法第七條の明定するところであつて右にいわゆる「訴訟法において特に定める抗告」というのは、刑事々件については刑訴應急措置法第一八條に定める抗告のように、特に最高裁判所に申立てることを許された抗告をいい、たとえ高等裁判所のした決定又は…
事件番号: 昭和26(し)75 / 裁判年月日: 昭和26年10月16日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が下した決定に対しては、更に上級裁判所が存在しないため、これに抗告を申し立てることは許されない。 第1 事案の概要:抗告人は、最高裁判所が昭和26年9月18日になした「再審請求棄却決定に対する抗告棄却の決定」に対し、さらに抗告を申し立てた。これに対し、最高裁判所が当該抗告の適法性を判断し…