判旨
最高裁判所が下した決定に対しては、更に上級裁判所が存在しないため、これに抗告を申し立てることは許されない。
問題の所在(論点)
最高裁判所が下した決定に対して、さらに抗告を申し立てることは許されるか。決定に対する不服申立制度の構造が問題となる。
規範
裁判所の決定に対する抗告は、当該決定をした裁判所よりも上級の裁判所が存在する場合に限り認められる。したがって、終審裁判所である最高裁判所の決定に対しては、不服申立手段としての抗告は認められない。
重要事実
抗告人は、最高裁判所が昭和26年9月18日になした「再審請求棄却決定に対する抗告棄却の決定」に対し、さらに抗告を申し立てた。これに対し、最高裁判所が当該抗告の適法性を判断した事案である。
あてはめ
抗告制度は、下級裁判所の裁判の誤りを上級裁判所が是正することを目的とするものである。本件において、抗告の対象とされているのは最高裁判所の決定である。最高裁判所は日本の司法制度における最終審の裁判所であり、これより上級の裁判所は存在しない。そのため、最高裁判所の判断を再審査する場はなく、抗告の申立ては不適法であると解される。
結論
本件各抗告は不適法であり、棄却されるべきである。
実務上の射程
最高裁判所の判断の最終性を確認したものであり、実務上、最高裁の決定に対して「抗告」という形式で不服を申し立てることはできない。特別抗告や再審の訴えなど、法が限定的に認める不服申立手段以外に、通常の抗告制度を最高裁に適用することは不可能であることを示す射程を有する。
事件番号: 昭和26(し)90 / 裁判年月日: 昭和26年12月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所は、裁判所法7条2号に基づき、法律が特に最高裁判所に抗告することを認めた場合に限り裁判権を有する。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てたが、当該抗告は法律において最高裁判所への申し立てが特別に認められている類型ではなかった。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所が…
事件番号: 昭和26(ク)156 / 裁判年月日: 昭和26年9月26日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、原決定における憲法判断の不当を理由とする場合に限られ、単なる訴訟手続法規の解釈の誤りを憲法違反と主張するものは不適法である。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定が憲法32条に違反すると主張して最高裁判所へ抗告を申し立てた。しかし、その主張の実質は、原審における訴訟手続法規…
事件番号: 昭和26(し)102 / 裁判年月日: 昭和26年12月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所は、裁判所法7条2号に基づき、法律が特に認めた場合に限り抗告について裁判権を有する。本件抗告はこれに該当しないため、不適法として棄却されるべきである。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して本件抗告を申し立てた事案である。判決文上、抗告の対象となった原裁判の具体的な内容や、抗告人が…
事件番号: 昭和25(し)56 / 裁判年月日: 昭和25年11月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求棄却決定に対する最高裁判所への抗告の可否について、裁判所法及び刑訴応急措置法に基づき、特別の規定がない限り許されないと判断した。 第1 事案の概要:抗告人Aは、原審がした再審請求棄却決定を違法であるとして、最高裁判所に対し抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):再審請求棄却決定に対し…
事件番号: 昭和46(し)17 / 裁判年月日: 昭和46年3月31日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件抗告は、原決定の憲法違反を主張するものであるが、刑訴応急措置法18条1項に規定される適法な抗告理由に該当しないため、棄却されるべきである。 第1 事案の概要:抗告人が原決定の判断について憲法違反を主張して本件抗告を申し立てた事案。具体的な事案の内容や、原決定がどのような法的判断を下したかについ…