判旨
最高裁判所のした決定に対しては、更に抗告をすることは許されず、これに反する抗告は不適法として棄却される。
問題の所在(論点)
最高裁判所の決定に対して、刑事訴訟法上の抗告をすることが認められるか。換言すれば、最高裁の終局的判断に対する不服申立ての許容性が問題となる。
規範
最高裁判所が下した決定については、刑事訴訟法上、さらに上位の裁判所に不服を申し立てる制度は存在せず、再度の抗告(特別抗告を含む)は一切許されない。
重要事実
本件の抗告人は、既に最高裁判所が行った決定に対して、さらに不服を申し立てるべく本件抗告を提起した。
あてはめ
最高裁判所は日本の司法制度における終審裁判所であり、その決定は確定的なものである。本件抗告は、既に最高裁判所が下した決定を対象とするものであるが、刑事訴訟法の体系上、これに対して更なる不服申立てを認める規定はなく、その性質上も許容されない。したがって、本件抗告は不適法であるといえる。
結論
本件抗告は不適法であるため、刑事訴訟法426条1項により棄却される。
実務上の射程
最高裁の決定に対する不服申立てが絶対的に不可能であることを示す。答案上は、不服申立ての適法性を検討する場面で、裁判所の階級構造と終局性を理由に不適法却下の根拠として用いる。
事件番号: 昭和26(し)46 / 裁判年月日: 昭和26年7月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした上告棄却の決定に対しては、更に同裁判所に抗告をすることはできない。最高裁判所の決定は終局的な判断であり、それに対する不服申立てを認める規定は存在しないため、かかる抗告は不適法である。 第1 事案の概要:本件は、最高裁判所が既になした上告棄却の決定に対し、申立人がさらに最高裁判所に…
事件番号: 昭和23(つ)35 / 裁判年月日: 昭和23年12月20日 / 結論: 棄却
最高裁判所に對しては、刑訴應急措置法第一八條のように、特に最高裁判所に抗告を申立てることを許された場合の外、抗告をすることは許されないものであることは、既に當裁判所の判例とするところである。(昭和二二年(つ)第七號事件同年一二月八日大法廷決定參照)
事件番号: 昭和25(し)56 / 裁判年月日: 昭和25年11月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求棄却決定に対する最高裁判所への抗告の可否について、裁判所法及び刑訴応急措置法に基づき、特別の規定がない限り許されないと判断した。 第1 事案の概要:抗告人Aは、原審がした再審請求棄却決定を違法であるとして、最高裁判所に対し抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):再審請求棄却決定に対し…
事件番号: 昭和26(し)34 / 裁判年月日: 昭和26年6月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所のした決定に対しては、もはや抗告その他の不服申立てをすることは許されない。 第1 事案の概要:抗告人は、最高裁判所が既になした決定に対し、不服を抱き、重ねて抗告の申立てを行った。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所が行った決定に対し、抗告その他の不服申立てをすることが認められるか。刑事…
事件番号: 昭和26(し)45 / 裁判年月日: 昭和26年10月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】旧刑事訴訟法が適用される事件について、刑事訴訟法施行法3条の2に基づき上告に関する現行法の規定が準用される場合であっても、特別抗告に関する現行法433条の規定は適用されない。また、応急措置法18条に基づく最高裁判所への抗告は、憲法違反を理由とする場合に限られ、判例違反を理由とすることはできない。 …