判旨
未決勾留日数の本刑算入(刑法21条)に関し、上告を棄却する場合において、当審における未決勾留日数の一部を本刑に算入することを認めた。
問題の所在(論点)
上告棄却の決定に際し、上告審における未決勾留日数を本刑に算入すべきか。
規範
上告裁判所が上告を棄却する場合において、刑法21条に基づき、未決勾留日数の一部または全部を本刑に算入することができる。
重要事実
被告人が上告を提起したが、最高裁判所はその上告趣意が刑事訴訟法405条の上告理由に当たらないと判断した。また、同法411条を適用して職権で判決を破棄すべき事情も認められなかった。事件は未決勾留の状態が継続していた。
あてはめ
最高裁判所は、被告人の上告を理由がないとして棄却(刑事訴訟法414条、386条1項3号)する一方で、当審における未決勾留期間のうち30日間を本刑に算入することが相当であると判断した。これは刑法21条の規定に基づく裁量的判断である。
結論
本件上告を棄却し、当審における未決勾留日数中30日を本刑に算入する。
実務上の射程
未決勾留日数の算入に関する形式的な手続判断を示すものであり、実務上、被告人の不利益を緩和する措置として算入日数が明示される際の標準的な処理形式を提示している。
事件番号: 昭和26(あ)1164 / 裁判年月日: 昭和26年8月2日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】未決勾留日数の本刑算入は裁判所の裁量に属し、その全部又は一部を算入しないことは違法ではなく、憲法14条等の差別待遇にも当たらない。 第1 事案の概要:被告人が上告審において、原審が未決勾留日数を本刑に算入しなかったことの違法性、および裁判の迅速を欠いたこと(迅速な裁判の保障違反)を理由として原判決…
事件番号: 昭和25(あ)3309 / 裁判年月日: 昭和26年4月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由に当たらない不当な上告であっても、最高裁判所が上告を棄却する場合には、刑法21条に基づき、当審における未決勾留日数の一部を本刑に算入することができる。 第1 事案の概要:被告人および弁護人が上告を申し立てたが、最高裁判所は当該上告趣意について検討した結果、刑事訴訟法405条所定の上告理由に…