判旨
旧刑事訴訟法における証拠の取捨選択及び事実認定、並びに量刑の不当については、いずれも適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法(旧法含む)において、証拠の取捨選択に基づく事実誤認や、量刑の不当を理由として上告を申し立てることができるか。
規範
上告審において、原判決が行った証拠の取捨判断に基づく事実誤認の主張、及び量刑の不当をいう主張は、いずれも適法な上告理由を構成しない。
重要事実
上告人(被告人)側が、原判決の採用した証拠の取捨選択が不当であるとして事実誤認を主張するとともに、量刑が不当であるとして上告を申し立てた事案である。判決文からは、具体的な罪名や犯行の詳細は不明である。
あてはめ
弁護人が主張する原判決の証拠の取捨選択に対する攻撃は、単なる事実誤認の主張にすぎない。また、量刑不当の主張についても、上告理由として制限されている事項に該当する。したがって、これらの主張はいずれも法律上の適法な上告理由にはあたらないと解される。
結論
本件上告は棄却される。
実務上の射程
事実誤認や量刑不当が原則として上告理由にならないという刑事訴訟法の基本構造を確認するもの。現行法下(刑訴法405条等)においても、憲法違反や判例相反がない限り、単なる事実誤認や量刑不当は適法な上告理由とならないという実務上の大原則として機能する。
事件番号: 昭和25(れ)1278 / 裁判年月日: 昭和25年12月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】判決文が罪証として採用していない証拠に基づき原判決の事実誤認を主張すること、および量刑不当を非難することは、旧刑事訴訟法下において適法な上告理由とはならない。 第1 事案の概要:被告人が、原判決が罪証として採用していない被告人自身の原審公判廷における自供部分やその他の証拠に基づき、原判決に事実誤認…