判旨
上告趣意が量刑不当を主張するにとどまる場合、それは適法な上告理由に当たらないため、旧刑事訴訟法に基づき上告が棄却される。
問題の所在(論点)
上告趣意において量刑不当のみを主張する場合、それが適法な上告理由として認められるか。
規範
量刑不当の主張は、刑事訴訟法(旧法・現行法とも)に定められた適法な上告理由には該当しない。
重要事実
被告人が上告を申し立てたが、弁護人が提出した上告趣意の内容は、一審・二審の量刑が重すぎるという「量刑不当」の主張に限定されていた。
あてはめ
本件における弁護人の上告趣意は、実質的に量刑の当否を争うものである。しかし、量刑の不当性は法律上の誤りや憲法違反等とは異なり、法令が定める上告理由(旧刑訴法下の規定)を満たすものではない。したがって、法的な検討を要する適法な不服申し立てとは評価できない。
結論
本件上告は、適法な上告理由を欠くため棄却される。
実務上の射程
量刑不当のみを理由とする上告が排斥されるという実務上の運用を示す簡潔な事例である。答案上では、上告理由の適格性や、法定の上告理由以外の主張がなされた場合の形式的な処理を説明する際の根拠として用いることができるが、本判決自体に詳細な法理展開はない点に留意が必要である。
事件番号: 昭和26(れ)921 / 裁判年月日: 昭和26年9月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件判例は、上告趣意が単なる訴訟法違反の主張に留まり、刑訴法405条の上告理由に該当しない場合には、上告を棄却すべきであるとの判断を示したものである。 第1 事案の概要:上告人は、弁護人を通じて上告を申し立てたが、その上告趣意の内容は単なる訴訟法違反を主張するものであった。原審の判断や具体的な公訴…
事件番号: 昭和45(あ)1446 / 裁判年月日: 昭和45年11月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由を具体的に示さない上告は、刑事訴訟法405条の上告理由に該当せず、適法な上告とは認められない。 第1 事案の概要:弁護人が上告を提起したが、その上告趣意書において「原判決には刑訴法405条各号に定める事由がある」旨を記載したのみで、具体的な理由を一切示していなかった事案。 第2 問題の所在…
事件番号: 昭和26(あ)2866 / 裁判年月日: 昭和26年11月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法405条の上告理由に該当せず、かつ同法411条を適用して原判決を破棄すべき顕著な理由も認められない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:本件において、弁護人は上告趣意を提出したが、最高裁判所はその内容を検討した結果、法律上の上告理由(刑訴法405条)を構成しないと判断した…