判旨
科刑の過重を主張する上告理由は、適法な上告理由に当たらないため、これを棄却する。
問題の所在(論点)
刑事訴訟における量刑不当(科刑過重)の主張が、最高裁判所に対する適法な上告理由として認められるか。
規範
旧刑事訴訟法446条(刑訴施行法2条により適用)に基づき、量刑が不当に重い(科刑過重)という主張のみでは、最高裁判所に対する適法な上告理由を構成しない。
重要事実
被告人AおよびBの弁護人は、それぞれ原判決における量刑が重すぎることを理由として上告を申し立てた。
あてはめ
各被告人の弁護人が主張する上告趣意の内容を検討すると、いずれも原判決の科刑が過重であると訴えるにとどまる。このような主張は、法律上の適法な上告理由(刑訴施行法2条により適用される旧刑訴446条等)を充足するものではないと判断される。
結論
本件各上告は、適法な上告理由を欠くため、棄却を免れない。
実務上の射程
現行刑訴法下においても、死刑又は無期若しくは長期3年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪以外の事件については、量刑不当は法文上の上告理由(刑訴法405条)に当たらない。実務上、量刑を争う場合は著しい不当性を指摘して「刑の量定が著しく不当であること」(刑訴法411条2号)による破棄を求める必要があることを示唆する。
事件番号: 昭和26(れ)709 / 裁判年月日: 昭和26年7月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】単なる量刑不当の主張は、刑事訴訟法上の適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が刑事事件において有罪判決を受け、弁護人が量刑が重きに失することを理由として上告を申し立てた事案。 第2 問題の所在(論点):量刑不当を理由とする上告が、刑事訴訟法上の適法な上告理由として認められるか。 …
事件番号: 昭和26(れ)195 / 裁判年月日: 昭和26年5月8日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】旧刑訴法下の量刑不当の主張は、刑訴応急措置法13条2項に基づき、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が刑事事件について判決を受けた後、弁護人が量刑が不当に重いことを不服として上告を申し立てた事案である。判決文には被告人の具体的な犯罪事実や第一審・第二審の刑の詳細は記載されていな…
事件番号: 昭和26(れ)1537 / 裁判年月日: 昭和26年10月5日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】量刑不当の主張は、刑事訴訟法応急措置法13条2項(現行の刑事訴訟法405条等に相当する規定)の制限により、適法な上告理由にはならない。 第1 事案の概要:被告人が量刑の不当を理由に最高裁判所へ上告を申し立てた。しかし、上告趣意書の内容は、判決の量刑が重すぎるという不服申し立てに帰着するものであった…