判旨
刑訴応急措置法17条に基づく再上告も、旧刑事訴訟法上の上告に該当するため、その申立期間は同法418条により5日と解すべきである。
問題の所在(論点)
刑訴応急措置法17条に基づく再上告の申立期間について、旧刑事訴訟法418条の規定(5日)が適用されるか、及び期間経過後の申立の効力が問題となる。
規範
刑訴応急措置法17条に基づく再上告は、旧刑事訴訟法における「上告」の性質を有する。したがって、その申立期間についても、特段の定めがない限り、旧刑事訴訟法418条が規定する「5日」の期間制限が適用される。
重要事実
札幌高等裁判所は、昭和25年9月30日に上告審として上告棄却の判決を言い渡した。これに対し、被告人側の弁護人は、刑訴応急措置法17条に基づき再上告を申し立てた。しかし、当該再上告申立書が札幌高等裁判所に受理されたのは、昭和25年10月14日のことであった。
あてはめ
本件において、判決言渡し日は昭和25年9月30日であり、旧刑事訴訟法418条に基づけば、申立期間はその5日後に終了する。しかし、再上告申立書の受理日は同年10月14日であり、客観的にみて5日の期間を著しく徒過している。本件再上告は、上告権が既に消滅した後に不適法になされたものと評価される。
結論
本件再上告は、申立期間経過後になされた不適法なものであるため、旧刑事訴訟法445条に基づき、棄却を免れない。
実務上の射程
新刑事訴訟法下においては、上告期間は14日(373条、414条)とされているが、特別の不服申立手段であっても、法規の準用関係により期間制限が課されるという手続的確実性の重要性を示す。実務上は、期間計算の起算点と不変期間の厳守を確認する際の基礎資料となる。
事件番号: 昭和26(れ)348 / 裁判年月日: 昭和26年6月19日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人の主張が単なる量刑不当の主張に帰する場合、それは当時の刑訴応急措置法13条2項に基づき、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が原判決の刑の重さを不服として上告を申し立てた事案。上告趣意書において示された主張の内容を検討したところ、その実質が量刑の当否を争うものであった。 …