判旨
上告理由が事実誤認または量刑不当の主張に帰する場合、法令の規定により適法な上告理由とは認められない。
問題の所在(論点)
事実誤認または量刑不当の主張が、刑訴応急措置法13条2項等に照らし、適法な上告理由となり得るか。
規範
上告審において、上告理由が単なる事実誤認または量刑不当の主張にすぎないときは、刑事訴訟法(及び関係施行法・応急措置法)の規定に基づき、適法な上告理由には当たらないものとして棄却される。
重要事実
被告人が上告を提起したが、その趣意書の内容が事実の誤認および量刑の不当を主張するものであった事案。
あてはめ
弁護人が主張した上告趣意の内容を検討したところ、それらは結局のところ事実誤認および量刑不当の主張に帰するものであった。刑訴応急措置法13条2項によれば、これらは上告適法の理由にはならないと解される。
結論
本件上告は、適法な理由を欠くため、旧刑訴法446条により棄却される。
実務上の射程
本判決は、刑事訴訟における上告理由の制限を確認するものである。実務上、上告理由書を作成する際は、単なる事実誤認や量刑不当ではなく、憲法違反や判例違反などの正当な上告理由を構成する必要があることを示唆している。
事件番号: 昭和26(れ)630 / 裁判年月日: 昭和26年6月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件は、上告趣意が事実誤認または量刑不当の主張、あるいは原審の認定しない事実に基づいた批判にすぎない場合には、上告の適法な理由にならないことを示したものである。 第1 事案の概要:被告人側が原判決に対して上告を申し立てたが、その上告趣意の内容は、原審の事実認定に誤りがあるとする主張や、量刑が不当で…
事件番号: 昭和25(あ)2061 / 裁判年月日: 昭和26年3月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法405条に規定される上告理由に当たらない主張や、同法411条の職権破棄事由が認められない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人は、原判決の訴訟手続違反、および量刑の不当または量刑に関する事実の誤認を理由として上告を申し立てた。これに対し、最高裁判所が記録を精査し、上…
事件番号: 昭和25(れ)1449 / 裁判年月日: 昭和26年2月13日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】事実誤認を理由とする上告は、刑事訴訟法応急措置法13条2項に基づき、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が上告を提起したが、弁護人が主張した上告趣意の内容は事実誤認を主張するものであった。 第2 問題の所在(論点):事実誤認の主張が、当時の刑事訴訟手続(刑事訴訟法応急措置法等)…
事件番号: 昭和52(あ)588 / 裁判年月日: 昭和52年7月20日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人および弁護人が主張する事実誤認、量刑不当、単なる法令違反は、いずれも刑訴法上の適法な上告理由にはあたらない。 第1 事案の概要:被告人が、事実誤認および量刑不当を主張して上告を申し立て、また弁護人が、事実誤認および単なる法令違反を主張して上告趣意書等を提出した事案。 第2 問題の所在(論点)…
事件番号: 昭和26(れ)945 / 裁判年月日: 昭和26年11月22日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法405条の上告理由に該当しない事実誤認の主張や、同法411条を適用すべき顕著な正義に反する事由がない場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:弁護人が、被告人の有罪判決に対して事実誤認を理由に上告を申し立てた事案。弁護人は、下級審の事実認定に誤りがあることを強く主張していた。 第2 問…