判旨
量刑の不当を主張する上告趣意は、原審の裁量権に属する事項を非難するものにすぎないため、適法な上訴理由とはならない。
問題の所在(論点)
原審の裁量に属する実刑判決の是非を争うことが、適法な上告理由に該当するか。
規範
上告審において量刑の不当を主張することは、原判決の裁量権行使に対する非難にすぎず、特段の事情がない限り、適法な上告理由(刑事訴訟法405条等)を構成しない。
重要事実
被告人らに対し実刑を言い渡した原審の判断に対し、弁護人はその量刑が不当であるとして上告を申し立てた。具体的事案の内容については判決文からは不明。
あてはめ
弁護人が主張する上告趣意は、実刑という原審の裁量判断を単に非難する内容である。これは法規の解釈誤りや憲法違反といった適法な上告理由を構成するものではなく、裁量権の逸脱・濫用等の評価根拠も示されていない。
結論
本件各上告は、適法な上訴理由を欠くため、棄却されるべきである。
実務上の射程
量刑不当は刑事訴訟法405条各号に掲げられた適法な上告理由には含まれず、あくまで同法411条2号(刑の量定が著しく不当であること)による職権破棄の対象にすぎないことを再確認する事案である。答案上は、量刑の妥当性を争点とする際の形式的適格性の判断において参照される。
事件番号: 昭和25(れ)940 / 裁判年月日: 昭和25年12月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】単に寛大な処分を求めるという主張は、刑事訴訟法(旧法含む)が定める適法な上告理由には当たらない。したがって、量刑不当のみを理由とする上告は棄却されるべきである。 第1 事案の概要:被告人両名は、原判決の刑を不服として上告した。上告趣意書において主張された内容は、いずれも自己の境遇や反省の態度等を踏…
事件番号: 昭和25(れ)1151 / 裁判年月日: 昭和25年11月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑の執行猶予を言い渡さなかったことを不服とする主張は、量刑不当の主張にすぎず、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が原判決において刑の執行猶予の言渡しを受けなかったことに対し、弁護人がこれを不当として上告を申し立てた事案。 第2 問題の所在(論点):裁判所が刑の執行猶予を言い渡…