判旨
上告趣意が原審の量刑不当を主張することに帰着する場合には、適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
原審の量刑不当の主張が、最高裁判所に対する適法な上告理由として認められるか。
規範
旧刑事訴訟法下において、単なる量刑不当の主張は、適法な上告理由を構成しない。
重要事実
被告人が原判決の刑の量刑が不当であるとして上告を申し立てた事案。
あてはめ
弁護人の上告趣意を検討したところ、その実質は原審の量刑が不当であると主張する点に集約される。このような主張は、旧刑事訴訟法446条の定める上告理由のいずれにも該当しない。
結論
本件上告は理由がないため、棄却される。
実務上の射程
現行刑訴法下においても、死刑又は無期懲役若しくは禁錮に当たる事件を除き、単なる量刑不当は原則として適法な上告理由とはならない(刑訴法405条参照)。実務上、上告趣意書を作成する際には、量刑不当を憲法違反や判例違反の主張に含めるなどの構成上の工夫が求められることを示唆している。
事件番号: 昭和25(あ)2935 / 裁判年月日: 昭和26年8月2日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告趣意が単なる量刑不当の主張にすぎない場合は、刑事訴訟法405条の上告理由に該当せず、適法な上告理由とは認められない。 第1 事案の概要:被告人が刑の量刑が重すぎることを理由として最高裁判所に上告を申し立てた事案。弁護人が提出した上告趣意の内容を精査したところ、憲法違反や判例違反の指摘ではなく、…