判旨
刑罰の量定(量刑)の当否のみを理由とする上告は、刑事訴訟法上の適法な上告理由に当たらない。
問題の所在(論点)
原審の量刑の不当を主張することが、刑事訴訟法上の適法な上告理由となるか。
規範
原審が適法に行った刑の量定を単に非難することは、旧刑事訴訟法446条(現行法405条・411条参照)における適法な上告理由を構成しない。
重要事実
被告人側は、原審が決定した刑の量定が不当であるとして上告を申し立てた。しかし、上告趣旨の内容は、原審の量刑判断を非難するにとどまるものであった。
あてはめ
本件の上告趣旨は、原審が適法に行った刑の量定を非難するものである。これは、法律の解釈誤りや憲法違反、あるいは重大な事実誤認を指摘するものではなく、単なる裁量の範囲内における量刑の不服を述べるに過ぎない。したがって、上告理由の適格性を欠く。
結論
本件上告は不適法であるとして、棄却される。
実務上の射程
上告審において、量刑不当は原則として適法な上告理由とはならない。実務上、量刑の著しい不当を争う場合は、単なる不当ではなく「著しく刑の量定が不当であること」を理由に、現行刑訴法411条2号(刑の言渡しが著しく不当であるとき)に基づき、職権発動を促す形をとる必要がある。
事件番号: 昭和25(れ)1551 / 裁判年月日: 昭和26年2月27日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人の上告趣旨が単なる量刑不当の主張に帰する場合、それは刑訴応急措置法13条2項に基づき、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が上告を申し立てたが、その上告趣旨の内容は、一審・二審の判決における刑の量定が不当であるという主張に尽きるものであった。 第2 問題の所在(論点):被…