判旨
事実誤認や量刑不当の主張は、法律審である最高裁判所に対する適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
事実誤認および量刑不当の主張が、最高裁判所に対する適法な上告理由(旧刑事訴訟法446条、現行法405条等参照)となるか。
規範
最高裁判所は法律審であり、原判決が適法に認定した事実に反する主張(事実誤認)や、原審の裁量に属する量刑の不当(執行猶予の不付与等)を争うことは、刑事訴訟法上の適法な上告理由を構成しない。
重要事実
被告人が、原判決が認定した犯罪事実を否認し、かつ原審が実刑を言い渡したことを非難して執行猶予を求めて上告した。また、被告人は「前科があるために実刑に処された」旨を主張したが、原判決において前科の事実は認定されていなかった。
あてはめ
被告人の主張は、原判決の事実認定を否認するもの、および原審の裁量事項である量刑を非難し執行猶予を求めるものにすぎない。これらは法律審における審理対象を逸脱している。また、前提となる前科の認定自体が原判決に存在しない以上、主張の前提を欠く。
結論
本件上告は適法な上告理由を欠くため、棄却されるべきである。
実務上の射程
刑事訴訟法における上告理由の制限を端的に示す。実務上、事実誤認や単なる量刑不当を理由に上告することはできない(憲法違反や判例相反等が必要)という基本原則を確認する際に参照される。
事件番号: 昭和25(あ)959 / 裁判年月日: 昭和26年3月16日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法405条の上告理由に当たらない不当な主張は、最高裁判所によって棄却される。記録を精査しても、職権による破棄を認める同法411条の適用事由は認められない。 第1 事案の概要:被告人側は、原判決が刑事訴訟法405条所定の上告理由に該当し、また大審院判例とも相反するとして上告を申し立てた。しか…
事件番号: 昭和25(あ)1389 / 裁判年月日: 昭和25年11月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本決定は、刑事訴訟法405条の上告理由に該当しないとして上告を棄却したものである。 第1 事案の概要:上告人が上告を申し立てたが、その趣意が検討された事案である(具体的な犯罪事実については提供された判決文からは不明)。 第2 問題の所在(論点):上告人が主張する理由が、刑事訴訟法405条に定める上…