判旨
事実誤認および量刑不当の主張は、刑事訴訟法上、適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
事実誤認および量刑不当の主張が、刑事訴訟法(施行法を含む旧法・新法の適用関係下)における適法な上告理由となるか。
規範
上告審において適法な上告理由となるのは、憲法違反、憲法解釈の誤り、または最高裁判所の判例と相反する判断等に限定される。事実誤認や量刑不当は、刑事訴訟法が定める制限された上告理由を構成しない。
重要事実
上告人が、原判決には事実誤認(第一点・第二点)および量刑不当(第三点)があるとして、最高裁判所に上告を申し立てた事案。
あてはめ
上告人が主張する第一点および第二点は、その実質において事実誤認の主張であり、第三点は量刑不当の主張に帰着するものである。これらは法律審である最高裁判所における適法な上告理由として規定された事由のいずれにも該当しないと判断される。
結論
本件上告は適法な理由を欠くため、棄却されるべきである。
実務上の射程
刑事訴訟における上告理由の制限を明確にするものである。司法試験答案においては、上告審の構造が事後審・法律審であることを示す前提として、事実誤認や量刑不当が原則として上告理由にならないことを指摘する際に参照される。
事件番号: 昭和25(れ)924 / 裁判年月日: 昭和25年11月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】事実誤認を理由とする上告は、適法な上告理由にはあたらない。 第1 事案の概要:被告人が、原審における判決の内容に事実の誤認があることを主張して上告を申し立てた事案である。 第2 問題の所在(論点):旧刑事訴訟法下(および現行刑訴法405条の趣旨に照らし)、原審判決に事実の誤認があるとする主張が適法…