判旨
最高裁判所がした決定に対しては、刑事訴訟法上の抗告を申し立てることは許されない。
問題の所在(論点)
最高裁判所がした決定に対して、刑事訴訟法上の抗告を申し立てることが可能か、その適法性が問題となる。
規範
最高裁判所は終審裁判所であり、その判断は確定的なものであるから、同裁判所のした決定に対してさらに抗告を申し立てることは法制度上認められない。
重要事実
抗告人が、最高裁判所の既になした決定に対して不服を抱き、別紙抗告申立書をもって抗告を申し立てた事案。
あてはめ
最高裁判所がした決定に対して抗告を許さないことは、法理上当然の帰結である。本件において抗告人が不服を申し立てている対象は最高裁判所の決定であるから、かかる抗告は刑事訴訟法上の手続として不適法といえる。
結論
最高裁判所の決定に対する抗告は不適法であり、刑訴法426条1項により棄却される。
実務上の射程
最高裁判所の判断の最終性を確認する極めて簡潔な判例である。司法試験においては、上訴の制限や裁判の確定、特別抗告の可否を論じる際、前提となる終審性の根拠として言及するに留まる。
事件番号: 昭和28(す)536 / 裁判年月日: 昭和28年11月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした上告棄却の決定に対しては、抗告をすることが許されないだけでなく、これに代わる異議の申立てをすることも許されない。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所がなした上告棄却の決定(刑訴法414条、386条2項)に対し、不服として異議の申立てを行った。なお、具体的な事案の内容については…
事件番号: 昭和29(し)2 / 裁判年月日: 昭和29年2月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、刑事訴訟法433条のように特別の規定がある場合に限り許されるものであり、単なる訴訟法違反を理由とする抗告は不適法である。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定(控訴棄却決定と推認される)に訴訟法違反があるとして、最高裁判所に対して抗告を申し立てた。なお、本件に関連して刑事訴…
事件番号: 昭和25(し)65 / 裁判年月日: 昭和25年12月26日 / 結論: 棄却
高等裁判所がした上訴権回復請求却下の決定に対する本件抗告は不適法といわねばならない。
事件番号: 昭和29(き)6 / 裁判年月日: 昭和29年5月4日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告棄却の決定に対して更に上告を申し立てることは許されず、また当該決定に対して再審の請求をすることも認められない。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所によってなされた上告棄却の決定に対し、さらに不服を申し立てるべく「上告」を申し立てた。また、当該申立てには再審の請求としての性質も含まれ得ると解…
事件番号: 昭和28(し)74 / 裁判年月日: 昭和29年3月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対しては、法律により特に許された場合を除き、直接抗告を申し立てることはできない。また、特別抗告として申し立てる場合であっても、その理由が再審事由等の法定された事由に該当しない限り不適法である。 第1 事案の概要:申立人は、旧刑事訴訟法510条に基づき、最高裁判所に対して即時抗告を申し立…