判旨
最高裁判所に対する抗告は、刑事訴訟法応急措置法18条等の特別の規定がある場合に限り許され、それ以外の場合は認められない。
問題の所在(論点)
最高裁判所に対する抗告の許容性と、その管轄の有無(刑事訴訟施行法2条、旧刑事訴訟法446条1項)。
規範
最高裁判所に対する抗告は、法律(刑訴応急措置法18条等)により特に最高裁判所への抗告申し立てが許されている場合に限定され、その他の規定がない限り、最高裁判所に抗告することは許されない。
重要事実
再抗告人が、最高裁判所に対して抗告を申し立てた。本件において、当該抗告を最高裁判所の管轄に属させる特別な規定の有無が問題となった。
あてはめ
本件再抗告は、刑訴応急措置法18条のように特に最高裁判所への抗告を許された場合に当たらず、その他に最高裁判所の管轄を認める規定も存在しない。したがって、適法な抗告としての要件を欠いている。
結論
本件再抗告を棄却する。
実務上の射程
最高裁判所に対する不服申立ての手段は限定的であり、明文の根拠規定がない限り抗告は認められないという裁判所の管轄権に関する基本原則を示す。答案上は、特別抗告等の例外的な不服申立て経路の検討が必要な場面での前提として用いる。
事件番号: 昭和29(し)56 / 裁判年月日: 昭和30年1月7日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所への抗告は、刑事訴訟法応急措置法18条等の特別の規定がある場合に限り許容され、それ以外の規定に基づかない抗告は管轄権を欠き不適法である。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案であるが、当該抗告が刑事訴訟法応急措置法18条に基づき特に最高裁判所への申立てを許容さ…
事件番号: 昭和25(し)56 / 裁判年月日: 昭和25年11月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求棄却決定に対する最高裁判所への抗告の可否について、裁判所法及び刑訴応急措置法に基づき、特別の規定がない限り許されないと判断した。 第1 事案の概要:抗告人Aは、原審がした再審請求棄却決定を違法であるとして、最高裁判所に対し抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):再審請求棄却決定に対し…
事件番号: 昭和25(ク)110 / 裁判年月日: 昭和25年11月30日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、訴訟法において特に最高裁判所への抗告が許容されている場合に限定される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てたが、当該抗告は民事訴訟法(当時)419条の2に定める「特に最高裁判所への抗告が許容される場合」に該当するものでは…
事件番号: 昭和35(ク)36 / 裁判年月日: 昭和35年2月19日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、法が特別に認めた場合に限られ、旧民訴法419条の2(現行337条)の特別抗告の要件を満たさないものは不適法となる。 第1 事案の概要:抗告人は、下級審の判断に対し最高裁判所へ抗告を申し立てた。抗告人はその理由として憲法違反を主張していたが、その…
事件番号: 昭和25(あ)1456 / 裁判年月日: 昭和26年6月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本決定は、原判決の憲法違反を主張する上告趣意について、実質的に刑事訴訟法405条の上告理由に当たらないと判断し、職権調査によっても同法411条の破棄事由を認めず、上告を棄却したものである。 第1 事案の概要:被告人が原判決に憲法違反があるとして上告を申し立てた事案である。弁護人は上告趣意書において…