判旨
収税官吏による告発の手続が適法である以上、その告発に基づく公訴提起は有効であり、量刑が不当でない限り原判決を破棄すべき理由はない。
問題の所在(論点)
収税官吏による告発の有効性が公訴提起の適法性に与える影響、および量刑不当が上告理由(刑訴法405条)に該当するか否か。
規範
収税官吏による告発が法律の定める手続に従い、違法無効と認められない限り、当該告発は有効な公訴提起の前提となり得る。
重要事実
被告人が税法違反の罪に問われた事案において、収税官吏による告発が行われた。弁護人は、当該告発が違法無効であり、かつ第一審および原審の量刑が不当であるとして上告した。
あてはめ
本件における収税官吏の告発は、原判決が判示するとおり違法無効なものではないと認められる。また、被告人が主張する量刑不当の点は、刑訴法405条所定の上告事由には該当せず、かつ、原判決の量刑が著しく正義に反するとも認められない。
結論
本件告発は有効であり、原判決に訴訟手続上の違法や量刑の著しい不当は認められないため、上告を棄却する。
実務上の射程
租税犯等の特別法における行政庁の告発が訴訟条件となる事案において、告発手続の適法性を維持する判断枠組みとして参照される。もっとも、本判決は量刑不当等を理由とする上告を排斥する側面が強く、実務上は訴訟条件の充足性を確認するに留まる。
事件番号: 昭和27(あ)715 / 裁判年月日: 昭和28年6月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】酒税法違反等の犯則事件において、収税官吏から検察官に対して適式な告発がなされている場合には、公訴提起の前提となる訴訟要件を欠くことはない。 第1 事案の概要:被告人は酒税法違反の罪に問われた。昭和25年6月、小千谷税務署の収税官吏(大蔵事務官)から六日町区検察庁の副検事に対し、本件被疑事件について…