判旨
日本国憲法は、刑罰として死刑を科することを禁じているものではない。これは過去の大法廷判決の趣旨を再確認するものである。
問題の所在(論点)
刑罰としての死刑制度が、憲法に違反し、禁止されているか否か。
規範
日本国憲法下において、特定の犯罪に対して刑罰として死刑を科することは、憲法に違反するものではない。
重要事実
被告人が犯した罪状に対し、下級審において死刑判決が下された。これに対し、弁護人および被告人は、死刑制度そのものが憲法に違反し、禁じられているものであると主張して上告した。
あてはめ
最高裁判所大法廷の判例(昭和23年3月12日判決)によれば、憲法は死刑を科することを禁じていないことが示されている。本件においても、この大法廷判決の判断枠組みを維持すべきであり、死刑が憲法違反であるとする弁護人の主張は採用し得ない。
結論
憲法は死刑を科することを禁じていない。したがって、死刑制度を合憲とした原判決に憲法違反の点はない。
実務上の射程
死刑制度の合憲性に関する端的な論証として使用される。昭和23年の大法廷判決を引用・追認する形式をとっており、憲法31条、36条、13条等の解釈において、死刑制度が直ちに違憲とはならないことを示す結論的な根拠として機能する。
事件番号: 昭和43(あ)2042 / 裁判年月日: 昭和44年4月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】死刑を定めた刑法の規定は、日本国憲法第36条が禁じる「残虐な刑罰」には当たらず合憲である。死刑制度の合憲性は、既に確立された大法廷判決の先例を維持すべきものである。 第1 事案の概要:強盗殺人罪(刑法240条)に問われた被告人に対し、第一審判決が極刑(死刑)を宣告した。被告人側は、死刑を規定する刑…