判旨
裁判所が公判手続更新の必要がないと認めた場合には、公判期日の間隔が15日以上開いたとしても、刑事訴訟規則施行規則に基づき公判手続を更新しないことは適法である。
問題の所在(論点)
公判期日の間隔が15日以上空いた場合に、公判手続の更新(刑訴法315条参照)を省略することを認める刑事訴訟規則施行規則の規定が、憲法や法律に違反して無効となるか。
規範
前回の公判期日から15日以上の間隔が生じた場合であっても、裁判所が公判手続を更新する必要がないと認めたときは、昭和23年最高裁判所規則第34号(刑事訴訟規則施行規則)第3条第3号に基づき、公判手続を更新することなく訴訟手続を継続することができる。当該規則は憲法及び法律に違反せず、有効である。
重要事実
被告人A、Bに係る原審(控訴審)において、昭和24年3月12日の公判期日および同年4月27日の公判期日が、それぞれ前回の公判日から引き続き15日以上開廷されなかった。原審はこの間隔が生じた際、公判手続の更新を行わなかった。弁護人は、当該更新を不要とする規則は法律を無視し憲法に違反する無効なものであると主張して、手続の違法を訴えた。
あてはめ
本件において、原審が公判期日の間隔が15日以上開いた際にも公判手続の更新を行わなかったのは、同規則3条3号により、裁判所が更新の必要がないと認めたためであると解される。最高裁判所大法廷の判例(昭和25年10月25日判決)に照らせば、同規則は有効なものであり、これに基づき更新を行わなかった判断に違法はない。
結論
公判手続を更新しなかった原審の手続は適法であり、上告を棄却する。
実務上の射程
公判の集中継続性が要請される一方で、形式的な更新手続による訴訟遅延を避けるための裁量を裁判所に認めたものである。現在の刑事訴訟規則においても、公判期日の間隔が開いた場合の更新は、裁判所が「必要と認める」場合に行えば足りるとされており(規則213条の2)、実務上の運用の根拠となる。
事件番号: 昭和25(れ)1079 / 裁判年月日: 昭和25年11月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟規則施行規則3条3号に基づき、開廷後引き続き15日以上開廷しなかった場合であっても、裁判所が必要と認める場合に限り公判手続を更新すれば足り、更新を行わなかったとしても直ちに違法とはならない。 第1 事案の概要:本件は昭和22年に公訴提起された事件であり、旧刑事訴訟法及び刑事訴訟応急措置法が…
事件番号: 昭和24(れ)1087 / 裁判年月日: 昭和24年7月16日 / 結論: 破棄差戻
原審裁判所は昭和二三年一二月一八日に第二回公判を開廷し、越えて同二四年二月一五日に至り、第三回公判を開廷した。その間一五日以上の期間を經過しているにもかかわらず原審裁判長は第三回公判期日に手續の更新をした跡の見るべきものがない。してみれば原審は手續の更新をしなかつたものと云わなくてはならないのであつて論旨は理由があり原…