地方裁判所が控訴審としてした判決に対する再審事件の判決に対し高等裁判所に提起された控訴を不適法として却下した原判決は、その主文および理由を総合すると、上告審としての裁判と解されるから、これに対しては、民訴法第四〇九条ノ二の特別上告のみが許される。
高等裁判所のした控訴却下判決が上告審としての裁判と解された事例
民訴法393条1項,民訴法409条ノ2,民訴法1項,民訴法423条
判旨
上告審としてなされた判決に対しては、民事訴訟法上の特別上告の理由に該当する場合に限り上告が可能であり、単なる法令違反の主張では不適法である。
問題の所在(論点)
上告審によってなされた判決に対し、単なる法令違反を理由としてさらに上告を申し立てることが認められるか、その適法性が問題となる。
規範
上告審(三審)として下された判決に対する不服申立てについては、民事訴訟法(旧法)409条ノ2第1項(現行法の憲法違反等を理由とする特別上告に相当)所定の事由がある場合に限られる。単なる法令違反の主張は、この特別上告の適法な理由には当たらない。
重要事実
上告人が、原判決(上告審判決としてなされたもの)に対して不服を申し立て、上告理由書において法令違反を主張した事案である。判決文からは具体的な事件の内容(当事者間の争点)は不明であるが、原判決が主文および理由を総合して上告審判決としての性質を有していたことが前提となっている。
あてはめ
本件における原判決は、その形式および内容に照らし、上告審判決としてなされたものであると認められる。この場合、不服申立ては民事訴訟法(旧法)409条ノ2第1項が定める特定の事由に基づく特別上告としての性質を持つべきである。しかし、上告人が主張する内容は単なる法令違反に留まっており、同条が定める厳格な上告理由(憲法違反等)には該当しないと評価される。
結論
本件上告は適法な理由を欠くため、棄却される。
実務上の射程
裁判所が上告審として判断を下した後の更なる不服申立ての限界を示すものである。実務上、審級の終了を画定させる手続的規範として機能し、答案上は、特別上告の対象や理由の限定(憲法違反等への絞り込み)を論じる際の根拠となる。ただし、本判決は旧法下のものである点に注意を要する。
事件番号: 昭和26(オ)183 / 裁判年月日: 昭和32年1月31日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づく上告理由のいずれにも該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が、原審の判決を不服として最高裁判所に対し上告を提起した事案である。判決文には具体的な事件の内容(当事者間の争点や基礎事実…