最高裁判所の決定に対し、民訴法第四一二条の異議(準抗告)の申立は許されない。
最高裁判所のなした決定に対し準抗告は許されるか。
民訴法412条1項,民訴法412条2項,民訴法412条3項
判旨
最高裁判所が下した決定に対し、旧民事訴訟法412条(現行民事訴訟法330条等に相当)を根拠とする異議(準抗告)を申し立てることは許されない。
問題の所在(論点)
最高裁判所のなした決定に対し、民事訴訟法上の準抗告(裁判官の裁判に対する異議)の規定を用いて不服を申し立てることができるか。
規範
裁判所の決定に対する不服申立ては、法に特別の定めがある場合に限り許される。最上級審である最高裁判所がなした裁判については、その性質上、下級裁判所の裁判官等の処置を対象とする準抗告の規定を適用または準用して異議を申し立てることは認められない。
重要事実
申立人は、最高裁判所が昭和36年12月26日に下した申立却下決定に対し、不服があるとして異議(準抗告)を申し立てた。その際、根拠として旧民事訴訟法412条1項、2項、3項(受命裁判官等の裁判に対する異議)を援用した。
あてはめ
事件番号: 昭和28(マ)6 / 裁判年月日: 昭和28年2月25日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした上告却下の判決に対する異議の申立ては、法定の期間経過後になされた不適法なものである場合、裁判所の決定により却下される。 第1 事案の概要:昭和27年12月26日、最高裁判所は土地建物売買無効確認請求事件について上告却下の判決を下した。これに対し申立人は異議の申立てを行ったが、当該…
申立人が主張する旧民事訴訟法412条各項は、受命裁判官や受託裁判官の裁判などに対する異議を定めるものである。しかし、本件で争点となっているのは最高裁判所という合議体が行った決定そのものである。最高裁判所は終局的な判断を下す機関であり、その決定に対して同条項を適用して異議を申し立てることは、法の予定しない不適法な申立てであるといえる。
結論
最高裁判所の決定に対する本件申立ては不適法であり、却下されるべきである。
実務上の射程
最高裁判所の決定に対する不服申立ての限界を示す。特別抗告や再審の訴えなどの例外的な手続を除き、最高裁の判断に対する通常の異議申立てが不可能であることを確認する際に参照すべき基本的事例である。
事件番号: 昭和28(マ)47 / 裁判年月日: 昭和28年4月1日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所の判決に対して異議を申し立てることは、法文上認められておらず、不適法な申立てとして却下される。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所第一小法廷が昭和28年3月12日になした上告棄却の判決に対し、異議を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所が言い渡した終局判決に対し、異議を申…
事件番号: 昭和34(ク)35 / 裁判年月日: 昭和34年3月2日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特に許容された場合に限定され、民事事件においては旧民訴法419条の2(現行民訴法336条等に相当)所定の事由がある場合に限られる。 第1 事案の概要:抗告人は、自身に対して下された上告棄却の判決を不服として最高裁判所に抗告を申し立てた。しか…
事件番号: 昭和46(ク)311 / 裁判年月日: 昭和46年11月10日 / 結論: 却下
高等裁判所が民訴法三九九条一項一号により却下した決定に対しては、最高裁判所に対して即時抗告をなすことは許されない。
事件番号: 昭和24(ク)30 / 裁判年月日: 昭和24年6月28日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、訴訟法上特に最高裁判所に申し立てることが許された場合を除き、申し立てることはできない。 第1 事案の概要:抗告人が、特定の訴訟法上の規定の根拠がないままに、最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案である。 第2 問題の所在(論点):訴訟法上に特別の規定がない場合に、最高裁判…