真宗大谷派の末寺であつて寺院規則を有しない寺が解散する場合には、総代の同意を得て、住職の承継者と目すべきものに残余財産を帰属せしめるという事実たる慣習が存在する。
真宗大谷派の末寺が解散した場合の財産の帰属について事実たる慣習が認められた事例。
民法92条,宗教法人令14条,宗教法人法50条
判旨
土地区画整理法(旧特別都市計画法)に基づく換地予定地(仮換地)を不法に占有する者に対し、従前の土地所有者は所有権に基づく物上請求権と同様の権利を行使できる。
問題の所在(論点)
土地区画整理事業において仮換地(換地予定地)の指定がなされた場合、従前の土地所有者は、当該仮換地を不法に占有する者に対して所有権に基づく物上請求権(建物収去・土地明渡請求等)を行使できるか。
規範
土地区画整理による換地予定地の指定がなされた場合、従前の土地所有者は、当該予定地を不法に占有する者に対して、所有権に基づき、その土地の明渡しや建物収去を請求し得る物上請求権と同様の権利を有する。
重要事実
被上告人は、宗教法人の解散に伴う残余財産処分により、本件土地の所有権を取得した。本件土地は、特別都市計画法(現在の土地区画整理法に相当)による土地区画整理の対象となっており、仮換地(換地予定地)の指定を受けていた。上告人の先代Eは、正当な権原なく本件土地(仮換地の一部)を占有し始め、その死亡後は相続人である上告人らが建物を所有して占有を継続していた。被上告人は、上告人らに対し、所有権に基づき建物の収去および土地の明渡しを求めて提訴した。
事件番号: 昭和32(オ)375 / 裁判年月日: 昭和33年9月11日 / 結論: 棄却
特別都市計画法(昭和二一年法律第一九号)による土地区画整理のための換地予定地を不法に占有する者がある場合、従前の土地所有者はこれに対し所有権にもとづく物上請求権と同様の権利を行使し得るものと解すべきである。
あてはめ
最高裁は、先行する判例(最判昭33.9.11等)を引用し、換地予定地を不法に占有する者がある場合、従前の土地所有者はこれに対し所有権に基づく物上請求権と同様の権利を行使し得ると判示。本件において、被上告人が正当な手続(慣習に基づく残余財産処分)により所有権を取得したと認められる以上、不法占有者である上告人らに対し、仮換地指定の時期の主張・立証を要さず、直ちに明渡しを求めることができるとした。
結論
従前の土地所有者は、不法占有者に対し、換地予定地(仮換地)の明渡しおよび建物収去を請求できる。
実務上の射程
土地区画整理法における仮換地指定の効果(使用収益権の移行)に関連する重要判例である。答案上は、仮換地指定によって「使用収益権」が移転することを根拠に、所有権の作用として不法占有者への排除請求が可能であることを論じる際に活用する。
事件番号: 昭和34(オ)883 / 裁判年月日: 昭和35年11月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】仮換地等の指定を受けた権利者が取得する使用収益権は、従前の権利が所有権である場合にはこれと同視すべきものであり、不法占拠者に対してその使用収益権を債権者代位により行使することが認められる。 第1 事案の概要:訴外Dは、従前の宅地の所有者として土地区画整理法(当時は特別都市計画法)に基づき本件換地予…
事件番号: 昭和37(オ)445 / 裁判年月日: 昭和41年4月22日 / 結論: 棄却
借地権者が従前土地上に登記ある建物を所有している場合でも、借地権の申告に基づいて施行者が仮換地上に使用収益部分の指定をしなければ、仮換地上に使用収益権は生じない。
事件番号: 昭和38(オ)559 / 裁判年月日: 昭和41年1月18日 / 結論: 棄却
従前の土地の一部について賃借権を有する者は、土地区画整理の施行者から、特別都市計画法の下においては換地予定地について使用収益とすることのできる範囲の指定を、また、土地区画整理法の下においては仮換地について仮りに賃借権の目的となるべき宅地またはその部分の指定をうけなければ、土地所有者との関係においても、換地予定地または仮…