判旨
裁判所が原判決の判断を正当として是認し、大審院判例と同趣旨であると解される場合には、上告を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
原判決の判断が正当として是認できるか、および提示された大審院判例と抵触するか(民事訴訟法上の上告理由の成否)。
規範
上告理由が独自の見解に基づいている場合、または原判決の判断が大審院判例等の先例と同趣旨であると解される場合には、原判決の判断は正当として是認される。
重要事実
上告人が、原判決の判断に不服があるとして上告を提起した事案。上告理由は二点あり、第一点は独自の見解に基づく主張、第二点は大審院判例(民集12巻375頁)との抵触を主張するものであった。
あてはめ
第一点の理由については、独自の見解に過ぎず採用できない。第二点の理由については、原判決の判断は結局のところ引用された大審院判例と同趣旨に帰するものであると解される。したがって、いずれの理由も原判決を破棄するに足りない。
結論
本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。
実務上の射程
判決文が極めて簡略であるため、具体的な実体法上の論点については判決文からは不明であるが、最高裁判所が先例(大審院判例)との整合性を重視して上告の適法性を判断する手続的枠組みを示している。
事件番号: 昭和36(オ)207 / 裁判年月日: 昭和36年9月7日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】控訴審判決の理由記載において、第一審判決を引用することは民事訴訟法の規定に基づき適法であり、控訴審の独立した裁判を妨げるものではない。 第1 事案の概要:上告人は、控訴審判決が理由の記載において第一審判決を引用したことについて、それが控訴審の不羈独立の裁判を妨げるものであると主張して上告を申し立て…
事件番号: 昭和32(オ)612 / 裁判年月日: 昭和36年6月22日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】民法94条2項の適用における善意・無過失の要否について、原審が認定した事実に基づき、相手方が善意かつ無過失であれば保護されることを前提に上告を棄却した。 第1 事案の概要:上告人が、被上告人に対し、何らかの権利関係(詳細は判決文からは不明)につき虚偽の表示や悪意の存在を主張して争った事案。原審は、…
事件番号: 昭和32(オ)471 / 裁判年月日: 昭和36年3月17日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】信義則(民法1条2項)および禁反言の法理の適用について、原判決の認定した事実関係に照らせば、その主張を排斥した判断は正当である。具体的判決文からは詳細な事実や法的構成は示されていないが、信義則違反の成否は確定した事実関係に基づき判断される。 第1 事案の概要:上告人は、原判決の認定した事実関係が信…
事件番号: 昭和32(ヤ)25 / 裁判年月日: 昭和34年4月23日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】上告裁判所は不服申立ての限度でのみ調査義務を負うため、上告理由として主張されていない事項や、適法な期間経過後に提出された補充書記載の事項について判断を示さなくとも、判決に影響を及ぼすべき重要な事項の判断遺脱(民事訴訟法第338条1項9号)には当たらない。 第1 事案の概要:再審原告は、前審の上告判…
事件番号: 昭和32(オ)475 / 裁判年月日: 昭和34年3月6日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が原審の証拠取捨や事実認定を非難するにすぎない場合は、民事訴訟法上の適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:上告人は、原審が行った証拠の取捨および事実の認定に誤りがあるとして上告を提起した。これに対し、最高裁判所は上告理由の性質を検討した。 第2 問題の所在(論点):事実認定の誤…