判旨
独立当事者参加訴訟(民訴法47条)において、原告、被告、参加人の三当事者間で権利関係を合一に確定する必要がある場合、原告が参加人の請求を認諾したとしても、被告がこれを争っている限り、その認諾は効力を生じない。
問題の所在(論点)
独立当事者参加訴訟において、合一確定の必要がある場合、三当事者のうち一部の間でなされた請求の認諾は有効か。民事訴訟法47条(旧71条)の合一確定の要請と認諾の効力が問題となる。
規範
独立当事者参加(民訴法47条)がなされた場合、訴訟の目的である権利関係は、原告、被告、参加人の三当事者間において合一に確定される必要がある。したがって、一方の当事者が参加人の請求に対して認諾(民訴法266条1項)を行っても、他の当事者がこれを争っている限り、合一確定の要請から、当該認諾は訴訟法上の効力を生じず、無効である。
重要事実
原告Bが被告に対して訴えを提起し、さらに参加人が民事訴訟法71条(現47条)に基づく独立当事者参加を行った。この訴訟において、原告Bは参加人の請求に対して認諾の意思表示を行ったが、被告は依然として参加人の請求を争い、権利関係を否定し続けていた。この認諾の効力が、被告との関係で争われた事案である。
あてはめ
本件では、原告、被告、参加人の三者の間で権利関係を矛盾なく一律に解決すべき合一確定の必要性が認められる。このような訴訟構造において、原告Bが参加人の請求を認諾したとしても、被告が依然として争っている事由が存在する以上、三者間の紛争を一体として解決する目的が阻害される。よって、たとえ認諾が調書に記載された場合であっても、不適法なものとして無効と解するのが相当である。
結論
被告が参加人の請求を争っている限り、原告による認諾はその効力を生じない。上告を棄却する。
事件番号: 昭和30(オ)447 / 裁判年月日: 昭和31年12月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】他人名義を用いて契約を締結する際、相手方が名義人本人のみに契約を限定する意思がなく、指定された者であれば誰でもよいという意思を持っていた場合には、実際の行為者または指定された者を契約の当事者として確定すべきである。 第1 事案の概要:不動産取引において、Dが被上告人に本件宅地を買い受けさせることと…
実務上の射程
本判決は、独立当事者参加訴訟における訴訟行為の制限を「合一確定の必要」から導いたものである。答案上では、47条4項・40条1項の準用の文脈で、処分権主義の例外(一部の当事者による処分行為の制限)を論じる際の根拠として活用できる。
事件番号: 昭和37(オ)530 / 裁判年月日: 昭和38年4月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】1棟の建物を区分して買い受けた複数の者が、各建物部分の敷地を個別に賃借した場合、建物の共有登記や賃料の一括支払がなされていても、賃貸借関係は個別に成立すると解される。 第1 事案の概要:D所有の土地上にあった1棟の2戸建建物のうち、南側部分をB1が、北側部分をB2がそれぞれDから買い受けた。その際…
事件番号: 昭和37(オ)1176 / 裁判年月日: 昭和41年6月16日 / 結論: 棄却
建物の適法な賃借人の同意なくしてその所有者が敷地所有者と当該建物の収去を合意してその旨の調停を成立させても、右賃借人を立ち退かせる手段として右の方法がとられた場合でないかぎり、権利の濫用とはいえない。
事件番号: 昭和36(オ)397 / 裁判年月日: 昭和39年2月25日 / 結論: 棄却
共有物を目的とする貸借契約の解除は、共有者によつてされる場合は、民法第二五二条本文にいう「共有物ノ管理ニ関スル事項」に該当すると解すべきであり、右解除については、民法第五四四条第一項の規定は適用されない。
事件番号: 昭和36(オ)707 / 裁判年月日: 昭和37年8月3日 / 結論: 棄却
本訴は係争建物が原告所有のものであることを理由にして、右建物の収去を内容とする債務名義の執行の排除を求める第三者異議の訴であり、反訴は右建物が原告(反訴被告)のものであるとして原告に対しその収去を求めるものである場合は、右反訴は右本訴の請求と牽連関係があると認めて妨げない。