判旨
本判決は、原審の事実認定に明らかな法令の違背が認められないことを理由に上告を棄却したものである。
問題の所在(論点)
原審の事実認定に、民事訴訟法上の上告理由となるような判決に影響を及ぼすべき明らかな法令の違背が認められるか。
規範
上告審において原判決を破棄するためには、原審が適法に行った事実認定に、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違背が存在しなければならない。
重要事実
上告人は、原審の事実認定が不当であること等を理由に上告を提起した(具体的な事案の詳細は判決文からは不明)。
あてはめ
上告人が主張する事由は、原審が適法に行った事実認定、または原判決の結果に影響しない事実の認定を非難するものにすぎない。したがって、判決に影響を及ぼす明らかな法令の違背は認められない。
結論
上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。
実務上の射程
具体的な法理を示すものではなく、事実誤認を理由とする上告が制限される実務上の運用を確認するにとどまる。答案作成においては、上告審の審査対象が原則として法律問題に限定されることを示す際の参照例となる。
事件番号: 昭和30(オ)1004 / 裁判年月日: 昭和31年6月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が原審における証拠の取捨および事実認定に関する非難にとどまる場合は、適法な上告理由にはあたらない。 第1 事案の概要:上告人は原審の判決を不服として上告したが、その上告理由は、原審が行った証拠の取捨および事実の認定を非難する内容であった。 第2 問題の所在(論点):事実認定に関する不服申し…