判旨
再審の訴えにおいて主張された判断遺脱の事由について、確定判決が必要な判断を行っている場合には再審事由に当たらない。また、その他の主張が法定の再審事由に該当しない場合には、再審の訴えは不適法として却下される。
問題の所在(論点)
再審の訴えにおいて主張された「判断遺脱」の存否、およびその他の主張が適法な再審事由(民訴法所定の事由)に該当するか否か。
規範
民事訴訟法上の再審の訴えが認められるためには、同法に規定された適法な再審事由が存在しなければならない。判決に影響を及ぼすべき重要な事項について判断を遺脱したという主張(現行民訴法338条1項9号参照)がなされた場合であっても、確定判決が当該要点について必要な判断を与えているときは、再審事由は認められない。
重要事実
再審原告は、所論の各判決において判断遺脱があること、およびその他の事由を理由として本件再審の訴えを提起した。これに対し、裁判所は提示された各判決の判断内容を精査し、再審事由の存否を検討した。
あてはめ
本件において、再審原告が判断遺脱を主張する点について検討すると、対象となった各判決はそれぞれの要点について必要な判断を行っていることが認められる。したがって、判断遺脱の事実は存在しない。また、その余の論点についても、民事訴訟法が定める適法な再審事由に該当する事情は見当たらない。
結論
本件再審の訴えは、適法な再審事由を欠くため、不適法として却下すべきである。
実務上の射程
再審の訴えの適法性を争う場面において、単なる不服申し立てではなく、法定の再審事由を具体的に充足しているか、特に判断遺脱については「判断の欠落」が客観的に存在するかを厳格に審査する実務上の運用を示すものである。
事件番号: 昭和32(オ)166 / 裁判年月日: 昭和33年7月8日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審の訴えに対する上告において、再審の目的となった前審の確定判決における判断遺脱を主張することは、原判決自体の違法を主張するものとはいえず、不適法である。 第1 事案の概要:上告人は、再審の訴えを提起したが、原審によって職権調査に基づき不適法として却下された。これに対し上告人は、再審の目的となった…
事件番号: 昭和27(テ)4 / 裁判年月日: 昭和29年4月8日 / 結論: 棄却
原上告判決の判断が、東京控訴院の判例に反し且つ憲法第七六条第三項に違反したものであるというだけで、原上告判決において法律等が憲法に適合するか否かについて為した判断の不当であることを理由とするものでないときは、再上告適法の理由とはならない。