地方税法(昭和六三年法律第一一〇号による改正前のもの)一二四条二項、五項に基づいてされた料理飲食等消費税の決定通知は、右税の納入義務を確定する効果を持つ行政処分の性質を有する。
地方税法(昭和六三年法律第一一〇号による改正前のもの)一二四条二項、五項に基づいてされた料理飲食等消費税の決定通知の性質
地方税法(昭和63年法律第110号による改正前のもの)124条2項,地方税法(昭和63年法律第110号による改正前のもの)124条5項
判旨
地方税法に基づき、税務署長が行う税額の決定通知及び納入告知は、納税義務者の納入義務を確定させるとともに、その納入を催告する効果を有する行政処分にあたる。
問題の所在(論点)
地方税法に基づき行われる税額の決定通知及び納入告知が、行政事件訴訟法上の「行政庁の処分」(3条2項)に該当するか。
規範
行政庁の行為が行政処分にあたるか否かは、その行為が直接国民の権利義務を形成し、またはその範囲を確定する公権力の行使といえるかにより判断される。税額の決定通知及び納入告知は、抽象的な納税義務を具体的に確定させ、公的な催告として法的拘束力を伴う場合、処分性が認められる。
重要事実
大田都税事務所長は、上告人に対し、昭和54年12月27日付の書面をもって、昭和51年6月分から昭和52年6月分までの料理飲食等消費税及び不申告加算税の額を決定し、これを通知した。同時に、地方税法13条1項に基づき、当該税額の納入告知を行った。これに対し、上告人が当該通知及び告知の取消しを求めて出訴した。
事件番号: 平成29(行ヒ)209 / 裁判年月日: 平成30年9月25日 / 結論: 棄却
給与所得に係る源泉所得税の納税告知処分について,法定納期限が経過したという一事をもって,当該源泉所得税の納付義務を成立させる支払の原因となる行為の錯誤無効を主張してその適否を争うことが許されないとはいえない。
あてはめ
本件における決定通知は、地方税法124条に基づき、具体的税額を一方的に決定するものである。これは、上告人について料理飲食等消費税等の連帯納入義務を具体的に確定させる効果を有する。また、納入告知は、確定した税額の納入を法的に催告するものである。したがって、これらの行為は、上告人の納税義務という法的地位に直接影響を及ぼす公権力の行使であるといえる。
結論
本件各決定通知及び各納入告知は、行政処分の性質を有する。
実務上の射程
租税徴収手続における税額確定行為と催告行為に処分性を認めた事例である。納税義務の確定という法的効果を重視しており、取消訴訟の対象となるべき行為を画定する際の基礎的な判断枠組みとして活用できる。
事件番号: 平成26(行ヒ)167 / 裁判年月日: 平成27年10月8日 / 結論: 破棄差戻
権利能力のない社団の理事長及び専務理事の地位にあった者が当該社団から借入金債務の免除を受けることにより得た利益は,① 同人が当該社団から長年にわたり多額の金員を繰り返し借り入れていたところ,当該社団がこのような貸付けを行ったのは同人が上記の地位にある者としてその職務を行っていたことによるものとみるのが相当であること,②…
事件番号: 平成26(行ヒ)71 / 裁判年月日: 平成27年11月6日 / 結論: 棄却
地方税法11条の8にいう「滞納者の地方団体の徴収金につき滞納処分をしてもなおその徴収すべき額に不足すると認められる場合」とは,第二次納税義務に係る納付告知時の現況において,本来の納税義務者の財産で滞納処分(交付要求及び参加差押えを含む。)により徴収することのできるものの価額が,同人に対する地方団体の徴収金の総額に満たな…
事件番号: 昭和50(行ツ)94 / 裁判年月日: 昭和51年4月27日 / 結論: 破棄差戻
課税処分を受けていまだ当該課税処分にかかる税を納付していない者は、右課税処分の無効確認を求める訴を提起することができる。