判旨
最高裁判所に対する抗告は、刑事訴訟法において特に最高裁判所に抗告をなし得る旨を定めた場合(刑訴応急措置法18条等)に限り許容される。
問題の所在(論点)
刑事訴訟手続において、最高裁判所に対する抗告が認められるための要件(訴訟法上の根拠の要否)が問題となった。
規範
最高裁判所に対する抗告の適否は、刑事訴訟法等の訴訟法において、特に最高裁判所に対して抗告をなし得る旨の明文規定が存在するか否かによって決せられる。
重要事実
申立人が、旧刑事訴訟法及び刑事訴訟応急措置法が適用される事件について、最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案である。本件は刑事訴訟法施行法2条により旧法下の事件として扱われた。
あてはめ
本件抗告について検討するに、刑事訴訟応急措置法18条は最高裁判所に抗告し得る場合を限定的に定めている。本件抗告は、同条が規定する要件(最高裁判所に抗告できる特定の事由)に該当しないことが明らかである。したがって、訴訟法上認められた適法な抗告とはいえない。
結論
最高裁判所に対する抗告は不適法であり、棄却される。
実務上の射程
刑事訴訟における上訴(特に抗告)の管轄と許容性は法定されている必要があり、最高裁への直接の抗告は明文の根拠がない限り認められないという原則を示すものである。
事件番号: 昭和28(す)68 / 裁判年月日: 昭和28年3月10日 / 結論: 棄却
旧刑訴事件について高等裁判所のした再審の請求棄却決定に対しては同裁判所に異議の申立をすることは許されない。
事件番号: 昭和23(つ)35 / 裁判年月日: 昭和23年12月20日 / 結論: 棄却
最高裁判所に對しては、刑訴應急措置法第一八條のように、特に最高裁判所に抗告を申立てることを許された場合の外、抗告をすることは許されないものであることは、既に當裁判所の判例とするところである。(昭和二二年(つ)第七號事件同年一二月八日大法廷決定參照)
事件番号: 昭和25(し)56 / 裁判年月日: 昭和25年11月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求棄却決定に対する最高裁判所への抗告の可否について、裁判所法及び刑訴応急措置法に基づき、特別の規定がない限り許されないと判断した。 第1 事案の概要:抗告人Aは、原審がした再審請求棄却決定を違法であるとして、最高裁判所に対し抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):再審請求棄却決定に対し…
事件番号: 昭和26(し)61 / 裁判年月日: 昭和26年9月18日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所は、裁判所法7条に基づき、訴訟法等において特に最高裁判所に対してなし得ると定められた抗告についてのみ裁判権を有する。旧刑事訴訟法下の再審請求棄却決定に対する抗告棄却決定に対し、憲法違反を理由としない不服申立ては、適法な抗告として受理することはできない。 第1 事案の概要:広島高等裁判所が…
事件番号: 昭和28(し)1 / 裁判年月日: 昭和28年3月12日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】旧刑事訴訟法が適用される事件において、最高裁判所に対する抗告は、訴訟法が特に最高裁判所に抗告をなしうる旨を定めた場合に限り許容される。 第1 事案の概要:申立人は、旧刑事訴訟法が適用される事件(旧刑訴事件)に関して、最高裁判所に対し抗告を申し立てた。しかし、当該抗告は刑訴応急措置法18条等の「最高…