原審第一、二回公判が公開されなかつたことを上告理由とするときは、上告趣意書にその事由あることの充分な証明をすることができる旨の保証書が添附されなければならない。
刑訴法第三七七条に定める保証書の添附がない場合と裁判の不公開を理由とする上告の適否
刑訴法377条,刑訴法414条
判旨
連続犯の規定(旧刑法55条)が廃止された後の犯行について、数個の窃盗行為は、刑法45条前段の併合罪として処理されるべきである。
問題の所在(論点)
旧刑法55条の連続犯規定が廃止された後において、反復して行われた同種の犯罪行為(窃盗)が、併合罪(刑法45条前段)として処断されるべきか。
規範
刑法改正により連続犯の規定が廃止された以上、別個の機会に行われた数個の犯罪行為は、原則として刑法45条前段の併合罪として取り扱う。
重要事実
被告人は3回にわたり窃盗をはたらいた。本件犯行当時、連続犯に関する旧刑法55条の規定はすでに廃止されていたが、弁護人等はこれらの行為が単一の罪として扱われないことを不当として上告した。
あてはめ
本件における3回の窃盗行為は、それぞれ独立した犯意に基づき、別個の機会になされたものである。連続犯規定が廃止されている現状においては、これらの行為を包括して一罪と解する法的根拠はなく、各行為を個別の犯罪として認定し、併合罪として処理するのが相当である。
結論
被告人が行った3個の窃盗行為を併合罪(刑法45条前段)に該当するとした原判決の判断は正当である。
実務上の射程
昭和22年の刑法改正により連続犯規定が削除されたことの影響を確認する判例。実務上、同種の犯行を繰り返した場合でも、原則として併合罪となることを端的に示しており、罪数論における基本原則を確認する際に引用される。
事件番号: 昭和28(あ)5033 / 裁判年月日: 昭和29年10月12日 / 結論: 棄却
「パチンコ」機械裏側部品に、これを引けば玉の出るように紡績糸を結びつけた上、その紐の下端を前面玉出口に垂らしておき、客席において右紐を引き玉を不正に領得したときは、窃盗罪が成立する。