判旨
食糧管理法は憲法に違反せず、同法違反の処罰を繰り返す者に対し、前科等の情状を考慮して懲役刑を科すことは適法である。
問題の所在(論点)
食糧管理法の憲法適合性、および前科・再犯という情状に基づく量刑(懲役刑)の妥当性が問題となった。
規範
特定の法律(食糧管理法)が憲法に適合するか否かは、過去の累次の判例に従い判断される。また、量刑においては、被告人の前科や犯行直後の再犯といった情状を考慮して決定すべきである。
重要事実
被告人は、過去に3回にわたり食糧管理法違反で処罰されていた。しかし、その直後に再び同様の犯行に及んだため、原判決は懲役2ヶ月の刑を言い渡した。これに対し、被告人側は食糧管理法の違憲性および量刑の不当性を主張して上告した。
あてはめ
食糧管理法が違憲でないことは最高裁の累次の判例により確立しており、違憲の主張は理由がない。量刑については、被告人が3回の処罰直後に再び同種の犯行に及んだという事実に照らせば、懲役2ヶ月は不相当とはいえず、法律の解釈誤りも認められない。
結論
食糧管理法は合憲であり、被告人の前科等の情状を考慮した原判決の量刑は妥当であるため、上告を棄却する。
実務上の射程
法令の違憲主張が既に判例によって決着している場合、それを蒸し返す上告は理由がないことを示す。また、量刑判断において「処罰直後の再犯」が強い非難対象(情状)となることを再確認する事案として活用できる。
事件番号: 昭和27(あ)5418 / 裁判年月日: 昭和29年3月16日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】食糧管理法第9条の規定は、憲法に反するものではなく、合憲である。過去の大法廷判決の判例を維持し、同法の合憲性を改めて確認した。 第1 事案の概要:上告人は食糧管理法違反で起訴されたが、弁護人は同法第9条が憲法に違反するものであるとして上告した。事案の具体的な犯罪事実等の詳細については、本判決文から…