判旨
麻薬取締法14条1項の違反行為に対し、同法42条1項の適用に関する判例を引用して違法を主張することは、規定の目的や態様が異なるため不適切である。
問題の所在(論点)
麻薬取締法14条1項の適用にあたり、同法42条1項の適用に関する判例を援用して判例違反を主張することが認められるか。
規範
特定の罰則規定(麻薬取締法14条1項)の解釈において、他の罰則規定(同法42条1項)に関する判例を援用できるかは、両規定の取締目的および規定の態様が共通するか否かによって判断される。
重要事実
被告人が麻薬取締法14条1項違反の罪で起訴された事案において、弁護人は同法42条1項の適用に関する判例を引用し、原判決には判例違反があると主張して上告した。
あてはめ
麻薬取締法14条1項と同法42条1項は、その取締の目的および規定の態様を異にしている。したがって、42条1項に関する判旨の当否にかかわらず、本件の14条1項の適用処断において当該判例を適切とする余地はない。
結論
麻薬取締法14条1項の事案において、趣旨・態様を異にする同法42条1項に関する判例の違反を主張することはできず、上告は棄却される。
実務上の射程
条文ごとに取締目的が峻別される特別法(薬物五法等)において、類似する行為であっても罰則規定が異なる場合には、他方の規定に関する判例の射程が直ちには及ばないことを示す。答案上は、罪刑法定主義の観点から個別規定の解釈を厳格に行う根拠として活用できる。
事件番号: 昭和26(あ)4194 / 裁判年月日: 昭和28年6月12日 / 結論: 棄却
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事件番号: 昭和26(あ)1649 / 裁判年月日: 昭和27年5月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由として判例違反を主張する場合には、違反の対象となる判例を具体的に明示しなければならず、これを欠く場合は上告適法の理由にならない。 第1 事案の概要:被告人AおよびBが、原審の判決に対し上告を申し立てた事案。被告人Aの弁護人は判例違反を主張したが、具体的な判例の明示がなく、さらに刑訴法335…