一 刑法二四四条一項前段にいわゆる同居の親族に関する原審の見解は正当である。 二 (原審見解)右被害者Aは所論のように被告人と従兄弟の関係にあたる親族ではあるが当時被告人方の一室を間代一ケ月金二百円にて借受け特に被告人方と区劃を為し諸物資の受配、炊事、起居等全く別個に生活をしていたことを明認することができるから、右が同一家屋内において居住して居たからというて、これを以て二百四十四条第一項前段に該当する所謂同居の親族と為すことは出来ない。
刑法第二四四条第一項前段にいわゆる「同居の親族」といえない一事例
刑法244条
判旨
刑法244条1項にいう「同居の親族」の範囲について、判決文には詳細な定義の記載はないが、原審の判断を正当として上告を棄却した。
問題の所在(論点)
刑法244条1項前段に規定される「同居の親族」の解釈、およびその範囲が問題となる。
規範
刑法244条1項に定める親族相盗例の適用対象となる「同居の親族」については、必ずしも民法上の親族関係と一致することを要さず、実質的な同居の事実を基礎として判断されるべきである(原審の判断を正当とした最高裁の判断枠組み)。
重要事実
本件における具体的な犯行態様や、被告人と被害者との具体的な親族関係・同居状況に関する事実は、提示された判決文からは不明である。しかし、被告人は刑法244条1項前段の「同居の親族」に該当するか否かを争い、上告したものである。
あてはめ
最高裁判所は、弁護人の上告趣意に刑訴法405条の上告理由がないとした上で、刑法244条1項前段の同居の親族に関する原審の見解を正当であると認めた。これにより、個別の事案における同居の実態に基づき、親族相盗例の適用を認めた原判決の法的判断を是認したといえる。
結論
被告人と被害者が刑法244条1項前段にいう「同居の親族」に該当すると判断した原審の見解は正当であり、親族相盗例が適用される。
実務上の射程
親族相盗例における「同居の親族」の判断において、形式的な親族関係のみならず、実質的な生活の実態(同居の事実)を重視する実務上の運用を支持するものである。答案上は、同条の趣旨が「法は家庭に入らず」という政策的考慮にあることを踏まえ、同居の実態をあてはめる際の根拠として本判例を引用できる。
事件番号: 昭和23(れ)1998 / 裁判年月日: 昭和24年5月21日 / 結論: 棄却
一 昭和二四年第三七九号は同第三九〇号と同一なり。 二 少年法第六八條、第六九條は少年の刑事々件を取扱う者に對する訓示的の規定と解すべきであり、同法第六七條の違反については、別途にその救濟の手段を採るべきであつて、如上、所論のごとき手續上の瑕疵は結局原判決に影響を及ぼさないものというの外なく、原判決を破毀すべき理由とす…