判旨
複数の罪に対し、それぞれの罪について個別に刑を選択した結果、懲役刑と罰金刑を併科することは適法であり、憲法に違反しない。
問題の所在(論点)
数個の犯罪事実に対し、一部の事実に懲役刑を、他の事実に罰金刑を選択して併科する判決が、憲法違反や法令の適用誤りに該当するか。
規範
刑法が定める複数の犯罪(併合罪等)に対し、個別の罪状に応じて懲役刑と罰金刑をそれぞれ選択し、その結果として双方を併科することは、法令の適用として正当である。
重要事実
被告人は三つの罪状について起訴された。第一審判決は、判示第一および第二の事実について懲役刑を選択し、判示第三の事実については罰金刑を選択した。その結果、主文において被告人を懲役三月および罰金五千円に処した。被告人側は、このような刑の併科は不当であるとして憲法違反等を主張し、上告した。
あてはめ
本件において、第一審判決は判示第一・第二の事実に対し懲役刑を、判示第三の事実に対し罰金刑を個別に選択している。これは判決の主文と法令の適用を対照すれば明白な事実である。したがって、懲役刑と罰金刑の双方を科した判断は適法な刑の選択の結果といえる。弁護人が主張する憲法違反の前提となる「不当な刑の併科」という事態は存在せず、憲法違反の主張は前提を欠くものである。
結論
懲役刑と罰金刑を個別の罪状に対して選択し併科することは適法であり、上告を棄却する。
実務上の射程
併合罪(刑法45条前段)の処理において、各罪について刑の種類を選択した結果、異なる種類の刑(懲役と罰金)が併科されることの適法性を確認するものである。答案作成上は、刑の選択における裁判所の裁量、および併合罪の処断における刑法48条等の適用の前提として参照し得る。
事件番号: 昭和26(あ)4877 / 裁判年月日: 昭和28年6月16日 / 結論: 棄却
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事件番号: 昭和27(あ)4304 / 裁判年月日: 昭和27年12月18日 / 結論: 棄却
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事件番号: 昭和28(あ)5108 / 裁判年月日: 昭和30年10月4日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法405条の上告理由に当たらない主張、すなわち実質的な事実誤認の主張や単なる法令違反の主張は、適法な上告理由とは認められない。 第1 事案の概要:被告人が原判決に対し、憲法違反および法令違反を理由に上告を申し立てた事案。弁護人が主張した「憲法違反」は実質的に事実誤認を指摘するものであり、「…
事件番号: 昭和27(あ)3931 / 裁判年月日: 昭和28年3月5日 / 結論: 棄却
外国人登録令第一三条で処罰する同令第一〇条の規定に違反して登録証明書を携帯しない者とは、故意に右証明書を携帯しない者ばかりでなく、過失によりこれを携帯しない者をも包含する趣旨に解するのが相当である。
事件番号: 昭和27(あ)4292 / 裁判年月日: 昭和28年4月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人に不利益な法令違反の主張は、刑訴法405条の上告理由に当たらない。また、控訴審で主張・判断されていない事項を新たに上告理由とすることはできない。 第1 事案の概要:被告人の弁護人が、原審(控訴審)では控訴趣意として主張せず、したがって原審の判断も受けていない事項を、上告審において新たに主張し…