判旨
住居侵入罪の共同正犯について、起訴状記載の訴因を解釈し、審理の結果に基づき共同正犯の成立を認めた原審の判断を維持したものである。
問題の所在(論点)
住居侵入罪において、共同正犯の成立を認めた原判決の訴因解釈および事実認定に、上告理由となるような違法があるか。
規範
刑法60条の共同正犯が成立するためには、共同実行の意思(共謀)及びこれに基づく実行行為の分担が必要である。住居侵入罪(刑法130条)においても、複数人が意思を通じ、互いの行為を利用し合って住居に侵入したと認められる場合には、共同正犯が成立する。
重要事実
被告人らは、住居侵入の事実により起訴された。第一審判決は、起訴状に記載された訴因を解釈し、被告人らを住居侵入の共同正犯と認める事実を認定した。原審もこの第一審判決の判断を維持したため、被告人側が判例違反および憲法違反(実質は事実誤認・法令違反)を理由に上告した事案である。
あてはめ
最高裁は、記録を精査した結果、第一審が起訴状の訴因を住居侵入の共同正犯と解して事実を認定し、原審がこれを維持したことは相当であると判断した。弁護人が主張する判例違反は前提を欠き、憲法違反の主張も実質的には事実誤認や単なる法令違反にすぎないため、刑訴法405条の上告理由には該当しないとされた。
結論
本件における住居侵入の共同正犯の成立を認めた原判決の判断は相当であり、上告を棄却する。
実務上の射程
本決定は、簡潔な決定文であり新たな規範を示すものではないが、住居侵入罪における共同正犯の成否が訴因解釈および事実認定の問題として処理されることを示している。実務上、共謀共同正犯等の成否が争われる場面において、基本的な事実認定の妥当性を確認する際の参考となる。
事件番号: 昭和25(れ)1226 / 裁判年月日: 昭和26年4月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】強盗の実行を謀議し見張り役を担当した者は強盗の共同正犯となり、住居とは別個の店舗であっても、他人の管理する建造物であればその侵入は住居侵入等罪(刑法130条)を構成する。 第1 事案の概要:被告人Bは、他の2名と共に強盗を行うことを謀議した。実際の強盗の実行に際して、Bは現場での実行行為そのもので…