製造場から移出される時において明らかにされた小売価格が現実の小売価格より高いものであつた場合でも、物品税法一三条の適用が否定されると解することはできない。
製造場から移出される時において明らかにされた小売価格が現実の小売価格より高いものであつた場合と物品税法一三条の適用
物品税法13条
判旨
物品税法13条3項に基づき国税庁長官の確認を受けた課税標準は、後に現実の小売価格が確認に係る価格より低いことが判明したとしても、当然にその適用が排除されることはなく、法が定める計算方法に従い一義的に定まる。
問題の所在(論点)
国税庁長官による確認を受けた価格が現実の小売価格よりも高い場合、物品税法13条3項の適用が制限され、現実の価格に基づき課税標準を算定すべきか。
規範
物品税法13条3項本文の規定は、同条2項による国税庁長官の確認があった場合には、その確認に係る価格を課税標準とする旨を一義的に定めている。したがって、製造場からの移出時に明らかにされた価格が現実の価格と乖離していても、同条の適用は妨げられない。
重要事実
上告人は、製造場から課税物品を移出する際、物品税法13条2項に基づき国税庁長官から小売価格の確認を受けていた。しかし、実際には当該確認に係る小売価格が現実の小売価格よりも高いものであった。上告人は、現実の小売価格の方が低いことを理由に、同条の規定に基づき計算された課税標準による課税処分の適法性を争った。
あてはめ
物品税法13条3項本文は、長官の確認がある場合には当該確認に係る価格を課税標準とする旨を、例外を認めず一義的に規定している。本件において、移出時に確認手続が適正に完了している以上、たとえ後に現実の小売価格との乖離が判明したとしても、それは法の定める一義的な算定根拠を左右するものではない。法文上、現実の価格との整合性を要件として同条の適用を排除する規定は存在しないため、法に従い計算された額を課税標準とすべきである。
結論
現実の小売価格が確認価格より低い場合であっても、物品税法13条3項の適用は排除されず、同条に基づき算定された課税標準は適法である。
実務上の射程
租税法における「法的安定性」と「文言解釈」の重要性を示す。行政処分(確認)を前提とした課税標準の算定において、後発的な実態との不一致を理由に一義的な法適用の効力を否定することは困難であるという判断指針として活用できる。
事件番号: 昭和30(あ)3777 / 裁判年月日: 昭和33年7月15日 / 結論: 棄却
物品税法にいう移出とは、課税物品を製造場から他の場所に移動させる事実行為をいうのであり、売買、贈与等の法律行為を伴う場合に限られないものと解するを相当とする。
事件番号: 昭和30(オ)862 / 裁判年月日: 昭和33年3月28日 / 結論: 棄却
パチンコ球遊器は、物品税法第一条にいう遊戯具にあたる。
事件番号: 平成6(行ツ)151 / 裁判年月日: 平成9年11月11日 / 結論: 棄却
専ら自動車競走場における自動車競走のためにのみ使用されるFJ一六〇〇と呼ばれるいわゆるフォーミュラータイプに属する競走用自動車は、物品税法一条、別表第二種七号2が課税物品として規定する小型普通乗用四輪自動車に該当する。 (反対意見がある。)