物品税法第八条第一項にいう「移出」とは、一般に課税物品を製造場から他の場所に移動させる事実行為をいい、単に販売のための移動のみを指すものではないと解すべきである
物品税法第八条第一項にいう「移出」の意義
物品税法8条1項
判旨
物品税法8条1項にいう「移出」の意義について、原審の判断は正当であり、特段の憲法違反や重大な法令違反は認められない。
問題の所在(論点)
物品税法8条1項にいう「移出」の解釈および適用が適正か、ならびにそれが憲法に違反しないか。
規範
物品税法8条1項の「移出」とは、単に製造場から物品を物理的に搬出することを指すのではなく、その目的や態様を考慮した法的評価を伴う概念である(詳細は原審の判断を正当として引用)。
重要事実
被告人が物品税法違反に問われた事案において、製造場から物品を外に出した行為が同法8条1項の「移出」に該当するかが争点となった。弁護人は、原審の「移出」に関する判断に憲法違反および法令違反があるとして上告した。
あてはめ
最高裁判所は、弁護人が主張する違憲説の実質は単なる法令違反の主張に過ぎないと判断した。その上で、原審が示した「移出」の概念に関する解釈は正当であると認めた。また、量刑についても不当とはいえず、刑訴法411条を適用して破棄すべき顕著な事由も認められないとした。
結論
本件上告を棄却する。原審の判断に誤りはなく、物品税法上の「移出」の該当性を肯定した結論は維持される。
実務上の射程
本決定は、租税法における「移出」概念の解釈について原審の判断を是認した簡潔な事例判断である。司法試験の答案上では、条文上の文言解釈において、単なる物理的移動にとどまらず、課税要件の趣旨に照らした解釈が必要であることを示唆する材料として参照される。
事件番号: 昭和33(あ)217 / 裁判年月日: 昭和33年6月5日 / 結論: 棄却
物品税を逋脱しようと企て、課税物品を販売移出したにかかわらず、帳簿に記載せず或は単価または数量を過少に記載する等して虚偽の申告書を提出する所為は、物品税法第一八条第一項第二号の罪にあたる 控訴審が事実の取調をなし、破棄自判するような場合には、検察官の請求により、公訴事実の同一性を害しない限度において、訴因の変更を許すべ…