商標法四七条の適用のある商標登録無効審判の審判請求書は、特許法一九条にいう「この法律の規定により特許庁に提出する書類その他の物件であつてその提出の期間が定められているもの」にあたる。
商標法四七条の適用のある商標登録無効審判の審判請求書と特許法一九条にいう「この法律の規定により特許庁に提出する書類その他の物件であつてその提出の期間が定められているもの」
商標法47条,特許法19条
判旨
商標法47条の除斥期間が適用される商標登録無効審判の請求書は、特許法19条(商標法77条2項で準用)にいう「提出の期間が定められているもの」に該当し、郵便による提出に際しての発送日基準(発信主義)が適用される。
問題の所在(論点)
商標法47条の除斥期間が適用される商標登録無効審判の請求書が、特許法19条(商標法77条2項で準用)に規定する「提出の期間が定められているもの」に該当し、発信主義(郵便物の発送による期間遵守の効力)が認められるか。
規範
商標法47条の規定により請求期間(除斥期間)が定められている商標登録無効審判の審判請求書は、商標法77条2項により準用される特許法19条に規定する「この法律の規定により特許庁に提出する書類その他の物件であつてその提出の期間が定められているもの」に該当する。
重要事実
上告人は、商標法47条の適用がある商標登録無効審判を請求したが、審判請求書の提出時期が問題となった。同条は、特定の無効事由に基づく審判につき、登録日から5年の除斥期間を定めている。この期間内に提出されたか否かを判断するにあたり、郵便による提出の効力発生時期(特許法19条の適用の有無)が争点となった。
あてはめ
商標法47条は、商標登録の無効審判について5年という一定の期間内でのみ請求できる旨を定めており、これは法的に「提出の期間が定められている」場合に他ならない。したがって、同法77条2項が準用する特許法19条の要件を満たす。これにより、郵便により発送された審判請求書は、郵便物の通信日付印に表示された日に特許庁へ提出されたものとみなされ、その日が除斥期間内であれば適法な請求となる。
結論
商標法47条の無効審判請求書は特許法19条の対象に含まれる。したがって、除斥期間内に郵便で発送されていれば、特許庁への到達が期間経過後であっても適法である。
実務上の射程
産業財産権法における手続期間の遵守を判断する際の基礎的な判例である。特許法19条の発信主義が、特許・実用新案だけでなく商標法の除斥期間についても及ぶことを明示しており、実務上の出願人・審判請求人の利益保護の範囲を確定させる機能を持つ。
事件番号: 昭和57(行ツ)99 / 裁判年月日: 昭和58年2月17日 / 結論: 棄却
商標登録無効審判手続において、除斥期間経過後は新たな無効理由を追加主張することは許されない。