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教職員の勤務評定書の提出を拒否したことを理由とする東京都の区立小学校の校長に対する懲戒免職処分が有効とされた事例
東京都立学校及び区立学校職員の勤務成績の評定に関する規則(昭和33年東京都教育委員会規則第9号、昭和35年東京都教育委員会規則第19号による改正前のもの)6条,東京都立学校及び区立学校職員の勤務成績の評定に関する規則(昭和33年東京都教育委員会規則第9号、昭和35年東京都教育委員会規則第19号による改正前のもの)9条,地方公務員法29条,地方公務員法40条,教育基本法10条
判旨
本件最高裁判決は、上告理由が原審の事実認定や証拠の取捨選択を非難するものにすぎないと判断し、原判決の判断を正当として上告を棄却した。
問題の所在(論点)
行政事件訴訟の上告審において、原審の証拠の取捨選択および事実認定の妥当性を争うことが、適法な上告理由となるか。
規範
行政事件訴訟においても、民事訴訟法の規定が準用され、事実の認定および証拠の取捨選択は原審の専権に属する。上告審においては、原判決に憲法違反または法律・命令の解釈の誤り等の適法な上告理由がない限り、原審の認定を覆すことはできない。
重要事実
上告人は、原審の認定判断に違法があるとして上告を申し立てた。しかし、提示された上告理由は、原審が行った証拠の取捨選択や事実認定を争う内容、あるいは独自の法的見解に基づく批判であった。
事件番号: 昭和29(オ)973 / 裁判年月日: 昭和32年5月10日 / 結論: その他
公務員の懲戒権者が懲戒処分を発動するかどうか、懲戒処分のうちいずれの処分を選ぶべきかを決定することは、その処分が全く事実上の根拠に基かないと認められる場合であるか、もしくは社会観念上著しく妥当を欠き懲戒権者に任された裁量権の範囲を超えるものと認められる場合を除き、懲戒権者の裁量に任されているものと解するのが相当である。
あてはめ
最高裁判所は、原判決が挙げた証拠関係および説示に照らし、原審の認定判断は正当であると認めた。上告人の主張は、原審の専権事項である事実認定等を非難するもの、または独自の意見に基づくものにすぎず、原判決を破棄すべき適法な違法事由を含まない。
結論
上告を棄却する。原審の認定判断に所論の違法はなく、上告人の主張は採用できない。
実務上の射程
本判決自体に具体的な規範の提示は乏しいが、上告審における事実認定の専権性を再確認するものである。答案作成上は、原審の事実認定が合理的な範囲内にある限り、上告審での事実争いには限界があることを示す手続的ルールとして参照し得る。具体的な行政法上の論点については、本判決文からは不明である。
事件番号: 昭和59(行ツ)46 / 裁判年月日: 平成2年1月18日 / 結論: 破棄自判
学校教育法五一条、二一条所定の教科書使用義務に違反する授業をしたこと、高等学校学習指導要領(昭和三五年文部省告示第九四号)から逸脱する授業及び考査の出題をしたこと等を理由とする県立高等学校教諭に対する懲戒免職処分は、各違反行為が日常の教科(日本史、地理B)の授業、考査に関して行われたものであつて、教科書使用義務違反の行…
事件番号: 令和3(行ヒ)164 / 裁判年月日: 令和4年6月14日 / 結論: 破棄差戻
地方公共団体の職員が、上司及び部下に対する暴行等を理由とする停職2月の懲戒処分の停職期間中に、上記暴行等の一部についての事情を知っていた同僚及び上記暴行の被害者の1人である部下に対して行った各働き掛けを理由とする停職6月の懲戒処分を受けた場合において、次の(1)、(2)など判示の事情の下においては、上記処分が裁量権の範…