上告判決に対する再審訴状の印紙貼用の補正命令に従わないため再審の訴が却下された事例。
判旨
再審の訴えにおいて、訴訟上の救助の申立てが却下された後、裁判所から命じられた手数料(印紙)の補正を所定期間内に行わなかった場合、当該再審の申立ては不適法として却下される。
問題の所在(論点)
再審の訴えにおいて、訴訟上の救助申立ての却下及び補正命令に従わず、所定期間内に手数料(印紙)を納付しなかった場合の法的効果が問題となる。
規範
再審の訴えの提起に際しては、民事訴訟法上の規定に基づき所定の手数料を納付しなければならない。訴訟上の救助の申立てが却下され、かつ相当の期間を定めて手数料の補正を命じられたにもかかわらず、その期間内に補正がなされないときは、訴えは不適法となり却下される。
重要事実
再審原告は、再審の申立てと同時に訴訟上の救助を申し立てた。しかし、裁判所は昭和40年2月16日に救助申立てを却下。同日、決定送達の日から25日以内に再審訴状に印紙25万600円を貼付して補正するよう命じ、この命令は2月19日に送達された。再審原告は、指定された期間内に印紙の補正を行わなかった。
あてはめ
本件において、再審原告に対し手数料の補正命令が適法に送達されている。しかし、再審原告は指定された25日という期間内に印紙を貼付しておらず、訴訟要件である手数料の納付を怠ったといえる。したがって、民事訴訟法所定の不備が補正されなかったものとして、申立てを適法に維持することはできないと解される。
結論
本件再審の訴えは、手数料の補正を怠ったことにより不適法であるため、却下を免れない。
事件番号: 昭和48(行ツ)26 / 裁判年月日: 昭和50年7月4日 / 結論: 棄却
特許出願の拒絶査定に対する審判請求の際納付すべき手数料が不足するとしてその補正を命ぜられた者は、その指定された期間内又は遅くとも審判請求書却下決定のあるまでにこれを補正することを要し、右却下決定のあつた後は、たとえその確定前に右不足手数料の納付があつても、有効な補正があつたということはできない。
実務上の射程
訴訟上の救助が認められない場合の手数料納付義務の厳格性を確認する事例。再審手続においても通常の上訴や訴え提起と同様、補正命令違反が訴え却下(不適法)に直結することを示す答案上の基礎知識として用いる。
事件番号: 昭和39(オ)1115 / 裁判年月日: 昭和40年5月4日 / 結論: 棄却
民訴法第四二〇条第一項第七号を理由とする再審の訴において証人らに対し偽証罪などの告訴手続をしたとしても、同条第二項の要件を具備するとはいえない。
事件番号: 昭和33(ヤ)9 / 裁判年月日: 昭和34年1月22日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】再審の訴えが適法と認められるためには、民事訴訟法(昭和23年改正前)420条1項各号(現行338条1項各号)に規定された再審事由のいずれかに該当する必要がある。 第1 事案の概要:再審原告は、確定判決に対して再審の訴えを提起した。しかし、再審原告が主張する事由は、当時の民事訴訟法420条1項(現行…
事件番号: 昭和36(ヤ)3 / 裁判年月日: 昭和36年9月15日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】再審事由としての刑事上の罰すべき行為(旧民訴420条1項4号・6号)について、有罪判決の確定等の要件を満たさない場合や、判決に影響を及ぼすべき重要な事項の遺脱(同9号)に基づく再審の訴えが出訴期間を経過した後に提起された場合は、いずれも不適法として却下される。 第1 事案の概要:再審原告は、旧民訴…