当事者の一方が適法な呼出を受けながら口頭弁論期日に出頭しない場合に、裁判所が口頭弁論を終結し、裁判長において判決言渡期日を指定してこれを出頭当事者に告知したときは、その告知は、在廷しない当事者に対しても効力を有する。
判決言渡期日の告知。
民訴法190条2項,民訴法207条
判旨
適法な呼出を受けながら口頭弁論期日に出頭しない当事者がある場合において、裁判所が弁論を終結し判決言渡期日を指定・告知したときは、その告知は在廷しない当事者に対しても有効である。
問題の所在(論点)
当事者の一方が適法な呼出を受けながら期日に出頭せず、その期日に弁論終結および判決言渡期日の指定・告知がなされた場合、不出頭の当事者に対しても当該告知の効力が及ぶか。
規範
当事者の一方が適法な呼出を受けながら口頭弁論期日に出頭しない場合に、裁判所が口頭弁論を終結し、裁判長において判決言渡期日を指定してこれを当事者に告知したときは、その告知は、在廷しない当事者に対してもその効力を有する。
重要事実
控訴人(上告人)代理人は、第二回口頭弁論期日に出頭せず、その後延期された第三回期日の呼出状を郵便送達により受領した。しかし、当該第三回期日にも控訴人側は不出頭であった。裁判所は、同期日において被控訴人のみが出頭した状態で弁論を終結し、同時に判決言渡期日を指定・告知した。その後、指定された期日に判決が言い渡されたが、上告人は判決言渡期日の告知がなかったとして違法を主張した。
あてはめ
本件において、控訴人代理人は第三回口頭弁論期日の呼出状を適法に受け取っていたにもかかわらず、同期日に出頭しなかった。裁判所がこの期日に弁論を終結し、判決言渡期日を同月30日と指定して告知したことは、期日に出頭していた被控訴人に対してなされたものであるが、同時に不出頭であった控訴人に対しても告知の効力が生じているといえる。したがって、別途の告知手続を要せず、手続上の違法は認められない。
結論
判決言渡期日の告知は、期日に出頭しなかった当事者に対しても有効であり、手続に違法はない。
実務上の射程
口頭弁論期日に不出頭の当事者がいる場合でも、弁論終結および言渡期日の指定告知が適法に行われれば、その告知の効力は不出頭者に及ぶ。民事訴訟法上、判決の言渡しは期日における告知により効力を生じるため、実務上、不出頭当事者に対する個別の期日呼出状の送達が不要であることを確認した事例として活用できる。
事件番号: 昭和38(オ)1170 / 裁判年月日: 昭和39年12月8日 / 結論: 棄却
当事者双方に対し適法な期日の呼出又は告知がなされて開かれた口頭弁論期日において、当事者の一方の不出頭のまま弁論が終結され、判決言渡期日の指定告知がなされたときは、その告知は不出頭の当事者に対してもその効力を生ずるものである(昭和二三年(オ)第一九号同年五月一八日第三小法廷判決・民集二巻五号一一五頁、昭和二二年(オ)第四…
事件番号: 昭和39(オ)1099 / 裁判年月日: 昭和40年7月16日 / 結論: 棄却
(昭和二三年(オ)第一九号昭和二三年五月一八日第三小法廷判決(判例集第二巻五号一一五頁)を参照する判決例)。