青森県B協同組合連合会が県下各市町村E協同組合に対して発した貸付要領に関する通達に反してなされた連帯保障契約は無効でない。
協同組合連合会の貸付要領に関する通達に反する連帯保証契約の効力
民法458条
判旨
団体の内部規程や貸付要領に反する連帯保証契約であっても、そのこと自体が契約の成立認定を妨げたり、契約の効力を当然に否定したりするものではない。
問題の所在(論点)
団体が定めた内部の貸付要領や方針に反して締結された連帯保証契約の成否および私法上の効力。
規範
団体の内部規程(方針や貸付要領の通達等)は、原則として組織内部の事務処理基準を定めたものに過ぎない。したがって、契約締結がこれら内部規程に違反してなされたとしても、私法上の契約の成立自体が否定されるものではなく、また当然にその効力が妨げられるものでもない。
重要事実
被上告人(青森県B協同組合連合会)は、県下の各市町村E協同組合に対し、貸付けに関する特定の方針や貸付要領を通達していた。上告人らは、当該通達内容に反する形で連帯保証契約を締結した。上告人らは、当該通達が遵守されるべきであり、それに反する契約は成立せず、仮に成立しても無効である旨を主張して、保証債務の履行を拒んだ。
事件番号: 昭和37(オ)1032 / 裁判年月日: 昭和38年10月8日 / 結論: 棄却
手形の裏書交付があつたからといつて、原因関係たる貸金債務の保証若しくは連帯保証契約を締結する意思を表示したものと解することはできない。
あてはめ
被上告人が県下の組合に対して貸付要領等の通達をなし、それが実際に遵守されていたとしても、それは団体の内部的な運用に関する事項である。原審において証拠に基づき連帯保証契約の成立が認定されている以上、その契約が内部規程に反する内容であったとしても、契約の成立を否定する根拠にはならない。また、上告人らが特定の役職員であったか否かという属性も、契約に基づく保証責任の負担を左右するものではない。
結論
本件連帯保証契約は有効に成立しており、上告人らは内部規程違反を理由に保証責任を免れることはできない。
実務上の射程
法人の代表権制限(民法11条2項参照)や内部規程違反の行為に関する射程を示す。本判決は、内部規程が単なる「事務処理上の準則」にとどまる場合、それが直接的に契約の私法上の効力を左右しないことを確認したものであり、答案上は、内部規程の法的性質(単なる訓示規定か否か)を検討する際の根拠として活用できる。
事件番号: 昭和37(オ)680 / 裁判年月日: 昭和39年11月13日 / 結論: 棄却
使用者たる会社が月賦販売の仲介業者との間に包括的契約を締結し、かつ、従業員の物品購入代金等の債務について連帯保証契約を締結することは、使用者たる会社の事業の範囲に属する。