日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法一四条に基づき同法三条の規定による土地の使用に関して適用される土地収用法七二条所定の使用する土地に対する補償金は、その銭全額を、その払渡しを受けた日の属する年における収入すべき金額として所得の金額の計算上総収入金額に算入すべきである。
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協会及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等使用等に関する特別措置法一四条に基づき同法三条の規定による土地の使用に関して適用される土地収用法七二条所定の使用する土地に対する補償金と所得税法三六条一項に基づく所得の金額の計算
日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法14条,土地収用法71条,土地収用法72条,所得税法36条1項
判旨
土地収用法等に基づき支払われる使用補償金は、原則としてその払渡しを受けた日の属する年における収入金額として、所得税法上の総収入金額に算入すべきである。
問題の所在(論点)
駐留軍用地特措法14条(土地収用法72条準用)に基づく土地の使用に関する補償金について、所得税法36条1項に基づき総収入金額に算入すべき時期(帰属年分)はいかにあるべきか。
規範
所得税法36条1項にいう「収入すべき金額」の計上時期は、原則として、収入の実現(権利の確定)があった時を基準とする。土地収用法等の規定に基づく補償金については、法令上の支払手続を経て現実に払渡しを受けた時点をもって、収入すべき金額として総収入金額に算入されるべきものと解する。
重要事実
事件番号: 昭和50(行ツ)123 / 裁判年月日: 昭和53年2月24日 / 結論: 破棄自判
一 賃料増額請求が争われた場合における増額分の賃料は、原則として、その債権の存在を認める裁判が確定した日の属する年分の所得の計算上収入金額に算入されるべきである。 二 賃料増額請求にかかる増額分の賃料の支払を命じた仮執行宣言付判決に基づき支払を受けた金員は、その受領の日の属する年分の所得の計算上収入金額に算入されるべき…
上告人らは、駐留軍用地特措法14条及び土地収用法72条に基づき、米軍施設・区域として使用される土地に対する使用補償金の支払いを受けた。この補償金の帰属年分をめぐり、現実に払渡しを受けた昭和62年分の所得として総収入金額に算入すべきかどうかが争点となった。
あてはめ
本件補償金は、駐留軍用地特措法等の公法上の手続に基づいて決定・支給されるものである。上告人らが現実に本件補償金の全額について払渡しを受けた事実に照らせば、当該払渡しを受けた日の属する昭和62年において、所得の実現(経済的価値の受領)があったと評価できる。したがって、権利の確定時期に関する他の特段の事情がない限り、受領した全額を当該年分の総収入金額に計上するのが相当である。
結論
本件補償金の全額を、現実に払渡しを受けた日の属する昭和62年分の所得として総収入金額に算入すべきである。
実務上の射程
本判決は、土地収用法等の公法的補償金の帰属時期について、現実の払渡し時期を基準とする原則を示したものである。答案作成においては、所得税法36条の「収入すべき時期」の判断枠組みとして、権利確定主義を前提としつつ、公法上の補償金については特段の事情がない限り「現実の受領時」をもって計上時期とする判断基準として活用できる。
事件番号: 平成20(行ヒ)419 / 裁判年月日: 平成22年3月30日 / 結論: 破棄差戻
1 県が施行する道路事業の用地として所有地を買い取られたことに伴い,県から同土地上に存する所有建物を移転することに対する補償金の支払を受けた個人が,当該建物を第三者に譲渡して上記土地外に曳行移転させた場合において,上記補償金のうちに上記曳行移転の費用に充てられた金額があるときは,当該金額について所得税法44条の適用を受…
事件番号: 平成17(行ヒ)96 / 裁判年月日: 平成18年11月16日 / 結論: その他
納税者が平成11年分の所得税の確定申告において勤務先の日本法人の親会社である外国法人から付与されたストックオプションの権利行使益を一時所得として申告したところ,同権利行使益が給与所得に当たるとして増額更正がされた場合において,(1)外国法人である親会社から日本法人である子会社の従業員等に付与されたストックオプションに係…
事件番号: 平成14(行ヒ)112 / 裁判年月日: 平成17年11月8日 / 結論: 破棄差戻
昭和62年に個人が非上場株式を低額で譲り受けたことによる給与所得に係る収入金額とすべき金額,同年に個人が法人に対し非上場株式を低額で譲渡したことによる譲渡所得に係る総収入金額に算入すべき金額及び同年に個人が有利な発行価額による非上場の新株を取得する権利を与えられたことによる一時所得に係る総収入金額に算入すべき金額の各計…