租税特別措置法(昭和六三年法律第一〇九号による改正前のもの)三条一項の規定は、憲法一四条一項、二五条に違反しない。
租税特別措置法(昭和六三年法律第一〇九号による改正前のもの)三条一項の規定と憲法一四条一項、二五条
憲法14条1項,憲法25条,租税特別措置法(昭和63年法律第109号による改正前のもの)3条1項
判旨
租税特別措置法に基づく特定の税額計算の定めは、立法府の広範な裁量権に属する立法政策の問題であり、著しく不合理でない限り憲法14条1項に違反しない。
問題の所在(論点)
租税特別措置法における特定の税額計算に関する定めが、憲法14条1項に反する差別的な取り扱いに該当し、違憲となるか。
規範
租税法の分野における立法は、財政・社会経済政策上の高度に専門技術的な判断を要する。そのため、特定の税目や計算方法の選択は立法府の広範な裁量に委ねられており、その内容が著しく不合理であることが明白でない限り、憲法14条1項の平等原則に違反しない。
重要事実
上告人は、昭和63年法律第109号による改正前の租税特別措置法3条1項の規定(特定の所得に対する課税特例)が、憲法14条1項の定める法の下の平等に反すると主張して、その違憲性を争った。
事件番号: 平成21(行ヒ)199 / 裁判年月日: 平成21年12月4日 / 結論: 棄却
租税特別措置法(平成14年法律第79号による改正前のもの)40条の4第1項は,「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とシンガポール共和国政府との間の協定」7条1項に違反しない。
あてはめ
租税特別措置法3条1項の規定は、特定の政策目的(利子所得等の分離課税等)に基づき設計されたものである。このような具体的な税額計算の定めは、立法府が専門的見地から決定すべき立法政策上の適不適の問題にすぎない。過去の大法廷判決(サラリーマン税金訴訟等)の趣旨に照らせば、本件規定が裁量の範囲を逸脱し、著しく不合理な差別を設けているとは認められない。
結論
租税特別措置法3条1項の規定は、憲法14条1項に違反せず、合憲である。
実務上の射程
租税法の違憲立法審査基準(緩やかな合理性の基準)を確認する際に用いる。特に特定の控除や税率の差異が問題となる事案において、立法府の裁量を強調する文脈で引用すべき判例である。
事件番号: 平成2(行ツ)191 / 裁判年月日: 平成3年4月11日 / 結論: 棄却
所得税法二三条二項は、憲法一四条一項、二九条に違反しない。
事件番号: 平成4(行ツ)127 / 裁判年月日: 平成5年2月18日 / 結論: 棄却
個人の国又は地方公共団体に対する寄付金に関する所得控除について限度額を設けている所得税法七八条一項、二項一号の規定は、法人税法三七条三項一号が法人に関する同様の寄付金についてその全額の損金算入を認めているからといって、憲法一四条一項、八四条に違反するものではない。
事件番号: 平成18(行ヒ)295 / 裁判年月日: 平成19年7月6日 / 結論: その他
納税者が平成12年分の所得税の確定申告において勤務先の日本法人の親会社である外国法人から付与されたストックオプションの権利行使益を一時所得として申告したところ,同権利行使益が給与所得に当たるとして増額更正がされた場合において,次の(1)〜(3)などの判示の事情の下では,納税者が同権利行使益を一時所得として申告し,同権利…