破産宣告決定の送達を受けた破産者の同決定に対する即時抗告期間は,同決定の公告のあった日から起算して2週間である。
破産宣告決定の送達を受けた破産者の同決定に対する即時抗告期間
破産法112条,破産法143条1項,破産法143条2項
判旨
破産宣告決定(旧破産法)に対する破産者の即時抗告期間は、決定の送達日ではなく公告日から起算して2週間であり、公告前になされた抗告も適法である。
問題の所在(論点)
破産宣告決定に対する破産者の即時抗告期間の起算点は「送達日」か「公告日」か。また、公告前に行われた即時抗告の適法性はいかにあるべきか(旧破産法112条、108条の解釈)。
規範
破産宣告決定に対する即時抗告期間は、多数の利害関係人の集団的処理という破産手続の性質に鑑み、期間を画一的に定める必要性があるため、決定の公告があった日から起算して2週間とする。また、民事訴訟法の規定を準用し、当該期間の進行が始まる前になされた不服申立ての効力は妨げられない。
重要事実
本件における破産宣告決定は、平成12年5月15日に抗告人(破産者)へ送達された。抗告人はこれに対し同月25日に即時抗告を提起したが、当該決定が官報に掲載され公告されたのは同月29日であった。原審は、抗告期間の起算点を「決定の送達を受けた日」とし、抗告人がそれより前の段階で抗告権を放棄しなかったこと等を理由に、公告前の抗告を不適法として却下した。
事件番号: 平成12(許)1 / 裁判年月日: 平成12年7月26日 / 結論: 破棄差戻
免責決定につき送達及び公告がされた場合の即時抗告期間は、公告のあった日から起算して二週間である。 (補足意見がある。)
あてはめ
本件における即時抗告期間の起算点は、法規の趣旨および手続の画一的処理の要請から、公告日である平成12年5月29日である。抗告人が抗告を行った同月25日は、適法な起算点(公告日)より前ではあるが、民事訴訟法285条但書の準用により、期間開始前の抗告もその効力を妨げられない。したがって、公告の4日前に提起された本件抗告を期間徒過として不適法とした原審の判断は誤りである。
結論
抗告人のした本件即時抗告は、期間内(期間開始前)の申立てとして適法である。原決定を破棄し、東京高等裁判所に差し戻す。
実務上の射程
集団的決済を要する手続における期間の画一的決定の重要性を示す。答案上は、不服申立期間の起算点に関する明文がない場合の解釈指針として活用できる。現行破産法(9条、13条、民訴331条、285条但書)下でも同様の理が妥当する。
事件番号: 昭和26(ク)49 / 裁判年月日: 昭和26年6月14日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告申立ての期間は、民事訴訟法上の特別抗告の規定に従い、裁判の送達を受けた日から5日以内である。この期間を経過した後の抗告申立ては不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年3月16日にした決定に対し、最高裁判所へ抗告を申し立てた。当該決定は同…
事件番号: 昭和25(ク)70 / 裁判年月日: 昭和25年9月21日 / 結論: 却下
原決定正本が第三者方に設置してある抗告代理人の事務所に送達され、抗告代理人が右第三者から原決定正本を受領したのは、原決定に対する抗告申立期間経過後であつたとの事由は、不変期間不遵守について当事者の責に帰することができないものとは認められない。
事件番号: 昭和40(ク)271 / 裁判年月日: 昭和40年9月3日 / 結論: 却下
民訴法第四一五条は、憲法第三二条に違反しない。(昭和二三年(ク)第一三号、同二四年七月二二日大法廷決定、民集三巻八号二八一頁の趣旨による)
事件番号: 平成15(許)21 / 裁判年月日: 平成15年11月13日 / 結論: 破棄差戻
1 各相続人への審判の告知の日が異なる場合における遺産の分割の審判に対する即時抗告期間は,相続人ごとに各自が審判の告知を受けた日から進行する。 2 各相続人への審判の告知の日が異なる場合における遺産の分割の審判に対する即時抗告期間については,告知を受けた日のうち最も遅い日から全員について一律に進行するとの見解に基づく取…