免責決定につき送達及び公告がされた場合の即時抗告期間は、公告のあった日から起算して二週間である。 (補足意見がある。)
免責決定につき送達及び公告がされた場合の即時抗告期間
破産法112条・破産法117条・破産法366条ノ20
判旨
免責決定が公告された場合における即時抗告期間は、送達を受けた債権者についても、公告のあった日から起算して2週間である。破産法上の集団的処理の要請から、不服申立期間は画一的に定まるべきであるため、個別的な送達によって期間が短縮されることはない。
問題の所在(論点)
免責決定が公告されるとともに特定の債権者に送達された場合、当該債権者の即時抗告期間の起算点および期間はどのように解すべきか。送達基準の1週間か、公告基準の2週間かが問題となる。
規範
免責決定の公告がなされた場合、その即時抗告期間は、公告のあった日から起算して2週間(旧破産法366条の20、112条後段)と解すべきである。これは、多数の利害関係人が存在する破産手続において、手続の画一的処理、迅速性、および不可争性の早期確定という要請に基づく判断枠組みである。
重要事実
免責手続において、裁判所は免責決定を行い、異議を申し立てていた債権者(抗告人)に対し、平成11年7月28日に当該決定を送達した。その後、同年8月12日に官報による公告がなされた。債権者は、同年8月26日に即時抗告を申し立てたが、原審は送達の日から1週間以内に申し立てるべきであったとして、本件抗告を不適法として却下した。
事件番号: 平成12(許)42 / 裁判年月日: 平成13年3月23日 / 結論: 破棄差戻
破産宣告決定の送達を受けた破産者の同決定に対する即時抗告期間は,同決定の公告のあった日から起算して2週間である。
あてはめ
破産法上の即時抗告期間は、手続の安定を図るため利害関係人全員に画一的に適用される必要がある。本件免責決定は8月12日に公告されており、条文の規定(旧破産法112条後段)によれば、全ての利害関係人の抗告期間は公告から2週間となる。抗告人が先行して送達を受けていたとしても、公告という客観的事実がある以上、他の利害関係人と異なる短期の期間(送達から1週間)が適用されると解するのは、手続の集団的処理の要請に反する。したがって、8月26日の申立ては公告から2週間以内であり、適法といえる。
結論
即時抗告は適法な期間内になされたものである。原決定を破棄し、広島高裁に差し戻す。
実務上の射程
破産・再生手続等の倒産法分野において、公告と送達が併存する場合の不服申立期間の算定基準を示す。実務上、債権者側としては公告日を基準に2週間の猶予が認められるが、答案作成上は「集団的・画一的処理の要請」という趣旨から規範を導き出すことが重要である。
事件番号: 昭和26(ク)49 / 裁判年月日: 昭和26年6月14日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告申立ての期間は、民事訴訟法上の特別抗告の規定に従い、裁判の送達を受けた日から5日以内である。この期間を経過した後の抗告申立ては不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、東京高等裁判所が昭和26年3月16日にした決定に対し、最高裁判所へ抗告を申し立てた。当該決定は同…
事件番号: 昭和40(ク)271 / 裁判年月日: 昭和40年9月3日 / 結論: 却下
民訴法第四一五条は、憲法第三二条に違反しない。(昭和二三年(ク)第一三号、同二四年七月二二日大法廷決定、民集三巻八号二八一頁の趣旨による)
事件番号: 昭和25(ク)70 / 裁判年月日: 昭和25年9月21日 / 結論: 却下
原決定正本が第三者方に設置してある抗告代理人の事務所に送達され、抗告代理人が右第三者から原決定正本を受領したのは、原決定に対する抗告申立期間経過後であつたとの事由は、不変期間不遵守について当事者の責に帰することができないものとは認められない。
事件番号: 平成2(ク)127 / 裁判年月日: 平成3年2月21日 / 結論: 却下
破産法三六六条ノ四第一項の破産者の審訊についての規定並びに同法三六六条ノ八の破産者及び異議申立人の意見の聴取についての規定は、憲法三二条に違反しない。